ストレートとは違う。ゲイが意識しておくべき健康面の注意点

2017/6/27

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

ゲイなどセクシャルマイノリティの人たちは、自分を取り巻く社会や身体、気持ちの違いによって、ストレートの人とは違う健康に対する事情に対面していることが示唆されているようです。いったいどのような違いがあるのか詳しく解説していきましょう。

フィジカル面の健康

私たちはみな同じ人間であり、性的指向に関係なく健康面に関する注意点は似通っています。しかし、レズビアンやゲイ、バイセクシャルの人には、健康面での注意点やリスクについて、ストレートの人とは違う部分があります。

ストレートの男性よりも薬物・喫煙・飲酒の嗜好性が強いことが示唆されている研究もあるようです。喫煙経験のある男性は全体としては半分程度ですが、ゲイやバイセクシャルの男性に限ると3分の2にのぼるといわれています。また、週に3日以上飲酒する男性は全体としては35%ですが、ゲイやバイセクシャルの男性に限れば42%という調査結果もあります。

検診について

あくまでも一部の研究報告ではありますが、ゲイやレズビアンは検診をあまり受けない傾向があることが示されています。
どんな人であっても、癌などの重篤な病気にかかる可能性はゼロではありません。癌の検診や性感染症の検査は、必ず受けるようにしましょう。

献血について

献血に際しての規則は厳格ですが、必ずしもゲイだから献血できないわけではありません。ただし、男性と性的接触を持った後は(たとえコンドームをつけていたとしても)、6ヶ月献血することはできません。残念なことに、ゲイだと献血しづらいのは事実です。

セクシャル面の健康

先進国でもHIVにかかる人は増えていますが、ゲイやバイセクシャルの男性はHIVや梅毒、淋病といった性感染症にかかるリスクが高い可能性が示唆されています。

しかし、コンドームを使用し、定期的に性感染症の検査を受ければ、健康的な性生活を維持しながら性感染症のリスクも減らせます。

メンタル面の健康

うつ病や不安感は、同性愛者であれストレートであれすべての人にリスクがあります。しかし、ゲイやレズビアン、バイセクシャルの人のほうがより高い傾向があることが研究によって示されています。これには、同性愛が否定されたりいじめられたりすることが関連しているかもしれません。
自分が「異常だ」と感じたり、周囲からも特殊な人として扱われることで、心への影響も大きいということでしょう。
高血圧や摂食障害などの身体面での健康に影響が出ることもあります。さらに、ゲイの人はストレートの人より自傷行為をすることが多いといわれています。

おわりに:主治医へのカミングアウトを考えてみましょう

自分の健康を守る、というよりは命を守るため、主治医にカミングアウトしておくのは大切なことかもしれません。
もちろん、抵抗があるでしょうし、自分の性的指向と病気とは無関係だと思うかもしれません。しかしカミングアウトしないと、重要な検査を受け逃してしまうかもしれません。
上記リスクを踏まえ、一度考えてみるのもよいでしょう。

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