肺癌の診断方法のいろいろ

2017/8/5

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

早期発見が求められる癌の検診の方法はひとつだけではなく、様々な機器やちがう箇所のサンプルをもとに検査されます。耳なじみのあるものやそうでないもの、昨今推奨されているスクリーニングとはどういったものなのかを見ていきましょう。

肺癌の検査のながれ

胸部X線

胸部X線検査は、肺癌の診断に使用される最初の検査です。多くの肺癌は肺の結節影としてX線に現れます。しかし、胸部X線のみで他の呼吸器疾患と肺癌を区別することは難しいです。また、骨や心臓などの影に隠れて発見しづらいことも多いです。胸部X線検査で肺癌の可能性が示唆された場合は、より専門的に調べていきます。

CTスキャン

胸部X線の後に行われるCTスキャン(コンピュータ断層撮影)ではより詳細な評価が可能です。場合によっては病変をはっきり評価するために造影剤を用いることがあります。

FDG-PET/CTスキャン

PET-CTスキャン(陽電子放射断層撮影)は体に標識したブドウ糖を投与します。血液の中を流れてブドウ糖は癌細胞など代謝が活発な部位に集積し、その部位が光って映ります。したがって転移など癌の広がりを見るために有用です。標識したブドウ糖を投与するため注射が必要となります。

気管支鏡検査

気管支鏡検査は、気管の奥にチューブを挿入し、肺の中から小さな細胞サンプルを採取する検査方法です。気管支鏡検査では、気管支鏡と呼ばれる細いチューブを使用して生検を行います。気管支鏡は、口鼻から喉を通して、肺の気道に伝えます。不快感を和らげるため、鎮静剤や喉の局所麻酔が用いられます。

CTガイド下肺生検

CTガイド下肺生検は、CT検査を使って部位を確認しながら、体の外から肺の中まで細い針を通して生検を行います。通常生検のためには気管支鏡検査またはCTガイド下生検を行うことが多いです。

 

 

おわりに:肺癌はとにかく早期発見が大切です

肺癌診断のための検査をご紹介しました。肺癌は進行するまで症状が乏しいため、診断時にはすでに進行していることが多いです。定期的な検診や自覚症状のチェックを行いましょう。肺癌を疑われている方は大変ご不安でしょうが、必要な検査についてご自身でも知識を得ていただき検査がスムーズに進むようにしていきましょう。

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