ゲイの人が健康を維持するために知っておきたいこと

2017/3/15

佐藤 典宏 先生

記事監修医師

産業医科大学第1外科

佐藤 典宏 先生

ゲイ、レズビアン、バイセクシャルの人は、差別されることを懸念している為か、検診や健康診断を受けづらく感じているので、病気を早期に発見しづらくなる可能性が高いです。
その他の理由として、単に自分は大丈夫と思っているのがあるそうです。このように、ゲイ、レズビアン、バイセクシャルの人は健康管理に対して、比較的意識が低い面があります。この記事では、ゲイの人が自分の健康を守るために気をつけることを紹介していきます。

ゲイで気をつけるべき感染症など

ゲイやバイセクシャルの人も、そうでない人も健康面に関して注意することは同じです。健康診断を受ければ、健康を保ち、病気のリスクを減らすことができます。しかし、同性の性的パートナーを持つ人は、特定の病気にかかりやすいという調査結果が示されています。たとえば、レズビアンは乳がん、ゲイはHIVとそれぞれのリスクが高くなります。

性感染症

ゲイやバイセクシャルの男性は、ゲイの男性はそうでない男性よりも、淋病などの特定の性感染症にかかるリスクが高いです。ですが、コンドームを使用し定期的に性感染症の検査を受ければ、性感染症のリスクが低い健康的な性生活を続けられます。

HIVとエイズ

誰もがHIVにかかる可能性がありますが、ゲイの男性はHIVに感染するリスクが特に高いです。ゲイの男性がHIVに感染する経路として多いのは、コンドームなしの肛門または膣のセックスによるものがあります。また、オーラルセックスで伝染する可能性もありますが、このケースは非常にまれです。たとえば、感染した人がコンドームなしのオーラルセックスをした場合、HIVに感染するのは5,000人に1人しかないと推定されています。しかし、無防備な性的交渉をしていたり、HIVに感染しているかもしれないと思う場合には、検査を受けましょう。

その他に気をつけたいこと

健康診断

ゲイやレズビアンの人は検診に行きづらく感じているかもしれませんが、がんのような病気は誰もがかかる可能性があります。
また、誰もが感染する可能性がある性感染症として、クラミジアがあります。クラミジア自体には目立った症状がないことがほとんどですが、治療しなければ重大な病気を引き起こす場合があります。がん検診と性感染症の検査を受けるようにしてください。

メンタルヘルス

うつ病や不安感は、同性愛者かそうでないかに関わらずリスクがありますが、ゲイやレズビアン、バイセクシャルの人のほうが、リスクが高い可能性があると研究で示されています。これには、同性愛であることを否定されたり、それが原因でいじめを受けたりすることとの関連が考えられます。

献血

献血に際しての規則は厳格ですが、必ずしもゲイだから献血できないというわけではありません。ただし、性行為を持った後は、(たとえコンドームをつけていたとしても)6ヵ月献血することはできません。

薬物、喫煙、飲酒

ゲイやレズビアンはそうでない人よりも、薬物を乱用し喫煙する傾向があることが研究によって示されています。

医師へのカミングアウト

医師にゲイまたはバイセクシャルであることをカミングアウトするのには抵抗がありますし、自分の性的指向と病気は無関係だと思うかもしれません。しかし、重要な検査を受け逃してしまうこともあります。

セクシャルマイノリティーのための健康チェック

がんなどの病気は、ゲイであれストレートであれ、誰もがかかる可能性があります。
しかしゲイやレズビアンの人はストレートよりも検診を受けない傾向があるようです。その病気の中には、乳がんなどレズビアンのほうがリスクが高いものも含まれます。

おわりに:まずは健康面のリスクを知りましょう

ゲイ、レズビアン、バイセクシャルに対する偏見は、近年薄まりつつありますが、まだまだ嫌悪感を示すような人も多いのも事実です。でも、それを理由に、健康維持のための機会を失ってしまっては、後々に取り返しのつかないことになってしまいます。自分やパートナーを守るためにも検診・健康診断に目を向けて、健康を管理していきましょう。

宅配ドクター

関連記事

この記事に含まれるキーワード

メンタルヘルス(15) 性感染症(41) ゲイ(8) HIV(24) カミングアウト(4) レズビアン(9) バイセクシャル(7)