ゲイの人が病院に行きやすくなる方法

2017/3/15

佐藤 典宏 先生

記事監修医師

産業医科大学第1外科

佐藤 典宏 先生

ゲイやバイセクシャルの方は、病気や検査の必要があっても病院に行くことを避けてしまったり、医師に自分がゲイやバイセクシャルだということを打ち明けられなかった経験はありませんか? もしかしたら、自分の性的指向を引け目に感じてしまって、行きづらかったり、話しづらいといったことがあるのかもしれません。しかし、治療や検査を受けなければ、病気の深刻な状態を招いてしまうことも事実です。ここでは、ゲイやバイセクシャルの人が医療機関に行くことの妨げとなる要因とポイントについて説明していきます。

病院に行く前に知っておくこと

自分がゲイやバイセクシャルだから病院に行くことをためらってしまう、事実を打ち明けて差別されたりするのが怖いということがあると思いますが、同性愛者であることを医師にカミングアウトすることのメリットもあります。

ゲイでも病院に行って大丈夫?

すべての人は(ゲイ、レズビアン、バイセクシャル、トランスジェンダーを含む)、医療を受ける権利があります。ですが、ゲイやレズビアン、バイセクシャルの人は、そのことを医師に打ち明けることに抵抗を感じ、偏見をもたれることを恐れて診察に行くのを避ける傾向があることが、調査によって示されています。病院に行ったとき、できればご自身の性的指向を医師に話したほうがいいです。医師が性的指向について知っていれば、健康面の話のほかにも、日常生活や人間関係についても相談しやすくなります。ゲイやバイセクシャルの人がかかりやすい病気についても、医師が注意しておくこともできます。

ゲイが理由で病院で差別されない?

残念ながら、ゲイやレズビアンに対して、同性愛嫌悪(ホモフォビア)をもっている人もいます。看護師や医者のなかにも、カミングアウトした患者に対して時に心無い反応をする人がいるかもしれません。これは無知や偏見によるものです。このようなことは容認しがたく不当なものです。性的指向やジェンダーアイデンティティーによる差別があってはなりません。もしこのようなことがあったら、すぐに不服申し立てをするのが一番です。

健康を管理するには?

性的指向に関係なく、健康面に関連して注意すべき点はほぼ同じです。しかし、ゲイやレズビアン、バイセクシャルの人の健康管理については、考慮すべき部分もあります。

注意すべき病気

ゲイやバイセクシャルの男性は、HIVや、梅毒や淋病といった性感染症にかかるリスクが高いです。また、ゲイやバイセクシャルの男性は、喫煙量と飲酒の量が多いことが、ある調査によってわかっています。ほかには、ゲイやバイセクシャルであることで、自分が異常と感じてしまったり、周囲からも特殊な人として扱われることで、心理的に影響が出ることもありますし、高血圧や摂食障害などの身体面での健康に影響が出ることもあります。さらに、ゲイやレズビアン、バイセクシャルの人は自傷行為をすることが多いです。

健康診断や予防接種

定期的に血圧を測る、性感染症の検査をうけることは、ゲイやレズビアン、バイセクシャルの人も含むすべての人がするべき検査です。それに加えて、ゲイやバイセクシャルの男性はB型肝炎にかかるリスクが高いので、B型肝炎のワクチン接種を受けるべきです。

病院選び

たくさんの病院がありますが、どの病院に行くかということは、たいてい住んでいる地域で限定されてしまいます。病院選びの際に、考慮すべき事項は次のとおりです。
・診察時間が長いか、予約を取りやすいか
・医師が何名いるか
・(気になる場合は)医師の性別
病院に行ったら、特にゲイやレズビアン、バイセクシャルに関するポスターや読み物があるかどうか確認しましょう。可能であれば、性的指向のことも含めた人権研修を行っているかも聞きましょう。もしも、病院で差別されたと感じたら、不服申し立てする権利があります。

おわりに:病院へのためらい事項を取り除きましょう

ゲイやレズビアン、バイセクシャルであっても、病院に行くことをためらわなくするためには、ご自身と相性のいい病院を見つけることがポイントになります。病院でしっかりと検査や治療を受けることで、心も身体も健康的になれます。

宅配ドクター

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