記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/9/14
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
体がゾクゾクする悪寒は、一度は経験したことがあるのではないでしょうか。そこで今回は悪寒の原因や対処法、病院を受診する目安などをご紹介します。
熱が出始めたときに体がガタガタ震える、ゾクゾク感じるような寒気のことを「悪寒」といい、風邪の初期症状のひとつとです。また悪寒の後には38℃以上の高熱が続くことがあり、筋肉の震えを伴うなど、症状が強くみられる場合を悪寒戦慄といいます。
悪寒がみられる原因には、細菌やウイルスによる感染や免疫機能の活性化が考えられます。また、まれに薬物や放射線、やけどによる刺激などにより悪寒や高熱が出る場合があります。さらに急に起きることはありませんが、膠原病や悪性腫瘍などが悪寒や高熱の原因となることもあります。悪寒は主に以下のようなインフルエンザや肺炎など、高熱が出やすい病気で引き起こされることがあります。
悪寒を感じたときの対処法を以下にご紹介します。
悪寒を感じたときは、風邪やインフルエンザのほか、肺炎や扁桃炎などが起こる前触れかもしれません。また発熱が起こる可能性があるため、無理をせずに、ゆっくり休みましょう。温かい飲み物を飲む、室温を上げるなど、体が冷えないようにしましょう。もし発熱がみられたら、解熱鎮痛剤を服用して痛みを和らげましょう。
高熱が出る、悪寒が長引くなどがある場合、内科を受診することをおすすめします。ただし、意識障害や呼吸困難、全身痙攣など、悪寒や高熱以外でこのような症状がみられたら救急医療機関へ行きましょう。
痛みや息苦しさがあるなど、悪寒のほかに激しい症状がみられる、または高熱があるなどの場合は、すぐに医療機関を受診してください。状況によっては救急車を要請してすぐに病院などへ向かい、敗血症が疑われる場合などは休日や夜間でもすぐに受診しましょう。また、のどの痛みや咳など、風邪のような症状があって辛い、発熱や悪寒を繰り返しているなどの場合には翌日以降に受診してください。
通常、ウイルス感染は約1週間以内には改善傾向がみられますが、細菌感染の場合には医療機関を受診した方がいいでしょう。のどに激しい痛みがみられる扁桃炎など、強い痛みが体のどこか1個所にみられるような場合には細菌感染を疑った方がいいかもしれません。受診の際は、どのような症状がいつから続いているのかなど、経過を医師へ伝えると診察がスムーズに進むでしょう。
悪寒は風邪や肺炎など、さまざまな病気などによって引き起こされます。悪寒を感じたらまずは体を休め、痛みや息苦しさがある、高熱があるなどの場合にはすぐに医療機関を受診しましょう。