ウォーキングは1日何分歩けば効果が出る?続けるコツは?

2019/10/30

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

ウォーキングを始めたときに悩みがちなのが「何分歩けばいいの?」「どのくらい継続するべき?」という疑問。効果を得るためには適した方法で実践することが大切であり、行う時間も重要なポイントになってきます。この記事では効率的にウォーキングに取り組むために必要な時間、目的に向けてウォーキングを継続するために気をつけたいことなどを紹介します。

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ウォーキングの効果を実感するには、1日にどれくらい歩けばいいの?

一回20分以上が効率的
脂肪燃焼を目的としてウォーキングをする場合、20分以上歩くのが効率的です。運動を始めてから20分程度経過するまで、体は糖をエネルギー源として活動します。20分程度経過するとエネルギー源が糖から脂肪へと変わりますので、脂肪燃焼効果がアップします。
距離ではなく継続が大切
短期間で大きな効果を得ようとして長距離や長時間歩く人がいますが、筋肉痛や炎症の原因となりますのでおすすめしません。1日30分程度のウォーキングを無理なく続けることが大切です。
30分で進む距離の目安
通常の速さで歩くと約2.4km、早歩きは約3.6kmです。

ウォーキングの効果を実感できるまで、どのくらい時間がかかる?

ウォーキングには下記のような効果が期待されますが、効果を実感するまでにかかる時間には個人差があります。

  • 脂肪燃焼(ダイエット)
  • シェイプアップ
  • 体力アップ
  • 心肺機能の向上
  • ストレス解消
  • 集中力や記憶力アップ

ウォーキングは負荷が小さいので、運動に不慣れな人も始めやすいスポーツです。しかし、負荷が小さい分消費カロリーが少ないため、効果があらわれるまでには早い人で1カ月、そのほかの人では2~3カ月以上かかります。また、効果のあらわれかたには、体質、ウォーキングの距離、フォームの正しさなども影響します。

20分以下だと効果はないの…?

一回の時間が20分以下でも運動の効果は得られます。ただし消費するエネルギー源が異なります。

  • 20分以下の運動:糖質をエネルギー源として活動
  • 20分以上の運動:脂肪をエネルギー源として活動

エネルギー源は異なりますが、どちらでもカロリー消費はされています。脂肪燃焼が目的で、短期間で結果を出したい場合は、20分以上のウォーキングを心がけることをおすすめします。ただし、20分以下のウォーキングでも、継続することで少しずつ効果があらわれます。気長に続けることが大切です。

ウォーキング前後には、準備運動や体のケアをしてください。「ウォーキングは負荷の小さい運動だから」と考え、急に始めたり十分なケアをしなくていいと思うかもしれません。しかし、ウォーキングでも体に疲労は溜まります。ウォーキング前にストレッチや準備運動をして体をほぐしたり、ウォーキング後はしっかり休む、足などに異変を感じたらケアをするようにしてください。

ウォーキングを続けるコツは?

ウォーキングは効果が出るまでにある程度の時間がかかるため、いかにして継続するかがコツになります。

習慣化する
ウォーキングをいつもの生活のルーティンにしてみましょう。食事や歯みがきのように当たり前の習慣にすることを目指します。ウォーキングを取り入れやすい時間帯、距離などを考えて、自然な流れでウォーキングをする生活リズムを組み立てるのがおすすめです。
正しいフォームで歩く
間違ったフォームでは効果がなかなかあらわれにくく、怪我につながります。
背筋を伸ばす、スムーズに体重移動する、徒歩と比較してスピードを上げる、腕を振る、呼吸を止めないなどのポイントを意識しましょう。体に力を入れるというより、リラックスした状態でリズミカルに歩くようにしてください。
シューズ選びは大切
ウォーキングはシューズ選びが重要です。足への衝撃を軽くし、ご自身のサイズに合った歩きやすいシューズを選んでください。スポーツ用品店などで店員さんに相談するとシューズ選びのアドバイスをもらえます。
無理は禁物
疲れているときや気が向かないときは、無理せずに休みます。「嫌だなぁ」と思うと、やる気にブレーキがかかってしまいます。楽しい気持ち、自然な気持ちを大切にして継続してください。
数字を気にしすぎない
ダイエット目的の場合は体重や体脂肪の変化が気になりますが、数字に気分が左右されないようにしましょう。ウォーキングの効果があらわれるまでは時間がかかります。一方、むくみや食事量などによって体重はこまめに変動しやすいものです。ウォーキングとは関係のないものによる影響に一喜一憂していると、気持ちが疲れてしまいます。
ときどき気分転換
ウォーキングのコースを変えたり距離を延ばしたり、ときどき気分転換をしてみるのもおすすめです。家族や友人と一緒にウォーキングして会話や風景を楽しむと、やる気が刺激されることがあります。シューズを換える、汗拭きタオルのデザインを自分好みにしてみるなど、ちょっとした変化で気分をリフレッシュすると継続しやすくなります

おわりに:ウォーキングは継続が大切!楽しく習慣化して効果を実感しましょう

ウォーキングの効果を実感するまでには時間がかかります。楽しく継続して、長期的に取り組みましょう。無理せずポジティブな気持ちでいることがコツですので、楽しみながらウォーキングに取り組んでください。

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