高齢者の骨を守る食事と生活習慣とは
2026/4/29
骨の健康は毎日の食事と活動に支えられます
高齢期は、骨量や筋力の低下により、転倒や骨折への注意が必要になります。骨粗鬆症は、骨がもろくなり骨折しやすくなる病気で、痛みなどの自覚症状がないまま進むこともあります。背中や腰の痛み、身長の低下、背中が丸くなる変化をきっかけに気づく場合もあります。
骨折は、生活の自立度に大きく関わります。特に、背骨、手首、太ももの付け根などの骨折は、その後の歩行や日常生活に影響することがあります。骨を守るには、カルシウムやビタミンDなどの栄養、適度な身体活動、日光を浴びる機会、転倒予防を組み合わせて考えることが大切です。
カルシウムは食品からこまめに補う
カルシウムは骨や歯を構成する重要な栄養素です。牛乳、ヨーグルト、チーズ、小魚、豆腐、納豆、小松菜、切り干し大根などに含まれます。牛乳が苦手な人は、ヨーグルトやチーズ、豆腐、小魚など、別の食品で補う方法があります。
高齢者では、一度に多く食べるより、毎日の食事に少しずつ入れるほうが続けやすくなります。朝食にヨーグルトを加える、昼食に豆腐のみそ汁をつける、夕食に青菜や小魚を取り入れるなど、普段の食事に組み込むことを意識しましょう。
ただし、サプリメントで多量に補えばよいというものではありません。持病や薬の内容によっては注意が必要な場合があります。骨粗鬆症の治療中、腎臓病がある、結石を指摘されたことがある場合は、医師や薬剤師に確認してから使用してください。
ビタミンDとたんぱく質もあわせて考える
ビタミンDは、カルシウムの利用に関わる栄養素です。魚類、卵、きのこ類などに含まれます。また、日光を浴びることで皮膚でも作られます。外出が少ない人、日光に当たる機会が少ない人では、食事からの摂取も意識するとよいでしょう。
骨を守るためには、骨そのものだけでなく、転ばない体を保つことも大切です。筋肉の材料になるたんぱく質が不足すると、筋力が落ち、ふらつきやすくなることがあります。魚、肉、卵、大豆製品、乳製品を、毎食どこかに入れる工夫が役立ちます。
一方で、食事制限が必要な病気を持つ人もいます。腎臓病などでたんぱく質の制限を受けている場合は、自己判断で増やさず、医師や管理栄養士の指示に沿ってください。
痛みや身長の変化は相談のきっかけになります
骨粗鬆症は、検査や治療によって骨折予防につなげられる場合があります。過去に骨折したことがある、身長が縮んだ、背中が丸くなった、軽い転倒やくしゃみの後に強い背中や腰の痛みが出た場合は、整形外科などに相談しましょう。
急な強い痛みで動けない、転倒後に立てない、足の付け根が痛む、しびれや麻痺がある場合は、早めの受診が必要です。痛みをがまんして動き続けると、状態が悪化することがあります。
骨を守る生活は、特別なことを一度に始めるより、食事、活動、住環境を少しずつ整えることが大切です。カルシウムやビタミンDを含む食品を取り入れ、無理のない範囲で体を動かし、転びにくい環境をつくることが、高齢期の生活を支える土台になります。











