閉塞性動脈硬化症(ASO)の症状とは?病気はどう進行していくの?

2017/12/27 記事改定日: 2018/12/13
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

閉塞性動脈硬化症(ASO)は、冷感や痺れから始まる動脈硬化症の一種であり、血管が狭くなり血流が阻害されることで発症します。治療しないと最終的に壊疽に発展してしまうこともあるため注意が必要です。
この記事では閉塞性動脈硬化症(ASO)の基礎知識を紹介していきます。

閉塞性動脈硬化症(ASO)で起こる体の変化

閉塞性動脈硬化症(ASO)は足や手の血管の動脈硬化が進み、十分な血流が保てなくなる病気です。血流の流れが悪くなることで手先や足先まで十分に栄養や酸素を送ることができなくなり、手足に悪影響を及ぼしたりなんらかの自覚症状が出たりします。進行が進むと安静時にも症状が現れることもあります。

なお、最近はより広い疾患概念である末梢動脈疾患(PAD)という言葉に変わりつつあります。

閉塞性動脈硬化症の症状と感じやすい日常の変化

閉塞性動脈硬化症では以下のような症状や変化が見られます。当てはまる項目が多い人は、閉塞性動脈硬化症を発症している可能性がありますので、一度病院で相談してみましょう。

  • 歩くとふくらはぎなどに痛みが生じ、少し休むとよくなる
  • ふくらはぎを中心に、脚がだるくなりやすく、痛みを伴うときがある
  • こむら返りが起こりやすい
  • 足先の色が悪い(白や紫っぽい)
  • 脚がむくみやすく、むくみに左右差がある
  • ふくらはぎなどの一点に原因不明の痛みがあり、押すと痛みが増す

閉塞性動脈硬化症の病期ごとの症状の違い

ASOの病期はⅠ〜Ⅳ期に分けられています。

Ⅰ期

Ⅰ期は痺れや冷感を覚えます。手足が冷たかったり、指が青白いなどの症状が現れます。

Ⅱ期

Ⅱ期では、間歇性跛行(かんけつせいはこう)といって、一定距離を歩くと主にふくらはぎなど足が締め付けられるような痛みを覚えますが、休息をとることでまた歩けるようになる症状が現れます。また、この段階では階段がつらいと感じるようになってきます。

Ⅲ期

Ⅲ期には、じっとしている、眠っているなど安静にしていても脚に痛みが生じている状態です。刺すような痛みが持続的に起こるようになります。

Ⅳ期

Ⅳ期には潰瘍や壊死が起こります。壊死とは血液が指先まで届かないことなどが原因で脚に潰瘍ができ、腐ってしまう状態のことです。壊死した部分は黒く変化していきます。

閉塞性動脈硬化症の検査と治療

検査

問診や視診、触診で手足の状態を確認します。手足の冷たさやしびれ、歩くとふくらはぎが痛くなるなど、症状についてはなるべく詳しく医師に伝えるようにしてください。

視診の際は、仰向けになっている状態で脚の色の変化を見て血液のめぐりを調べます。
さらに触診のときに脚の脈拍で動脈硬化の有無をスクリーニングすることもあります。
血管に造影剤を入れてX線(レントゲン)撮影を行って狭窄や閉塞を起こしている部分を調べたり、超音波検査やレーザーを使って血液の流れを調べることもあります。

検査でASOが判明した場合には、運動療法や薬物療法、血管内治療を行います。

治療

運動療法では、主に歩くことで細い血管を発達させることで血液の流れの改善を目指します。1回30分、1日2回を目安に数ヶ月続けることで長時間歩けるようになってくるでしょう。
薬物療法では、血液をサラサラにしたり、血管を広げる薬を利用することで血液の流れを改善します。また、血栓を防ぐ薬を使うこともあります。
血管内治療は、バルーンカテーテルという細い管を血管の中に入れて風船を膨らませて血管を広げるバルーン法や、血管を内側から支えるステントという器具を血管のなかに挿入する方法、血管が詰まった原因部分を削り血液の流れを改善するアテレクトミーなどがあります。

おわりに:ASOは病院の治療とセルフケアの併用できちんと治そう

初期の閉塞性動脈硬化症(ASO)は、手足が冷えたり青白くなる程度の症状しか起こりませんが、進行すると安静時も痛みが続いたり、手足に潰瘍ができたり壊疽が起こったりするようになります。

壊疽が起こった部位は、治すことが困難になるため早期の治療が重要です。閉塞性動脈硬化症(ASO)の治療は、状態によって薬や血管内治療が必要になることがあります。医師の指示に従い、病院の治療と並行しながらセルフケアを続けていきましょう。

ヘルスオイル

関連記事

この記事に含まれるキーワード

ステント(6) 抗血栓療法(4) 血管拡張剤(4) 閉塞性動脈硬化症(6) ASO(1) バルーンカテーテル(2)