耳鳴りの簡単な治し方 ~ ツボ押しとストレッチ 〜

2018/5/9

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

慢性的な耳鳴りを改善するには、薬の服用や補聴器の装着などの専門治療が必要ですが、簡単なセルフケアでも耳鳴りを軽減させられる可能性があります。以降では簡単な治し方としておすすめな、ツボ押しとストレッチの方法をご紹介します。

冷凍宅配食の「ナッシュ」
冷凍宅配食の「ナッシュ」

耳鳴りの治し方:①ツボ押し

耳鳴りに効くツボを、いくつかご紹介します。

  • 耳門・聴宮・聴会(じもん・ちょうきゅう・ちょうえ):耳の前側にある出っ張りの前と、その上下にある窪み
  • 翳風(えいふう):耳の後方の出っ張った骨と耳たぶの間にある窪み
  • 中渚(ちゅうしょ):手の甲側の、小指と薬指の間から2cmほど手首に下がった部分にある窪み
  • 風池(ふうち):首筋のやや外側にある、うなじの窪み(首の凝りや頭痛、めまいの解消にも効果的なツボです)

耳鳴りは、疲労やストレスの蓄積によって発症・悪化しやすくなる傾向があるので、リラックスしながらこれらのツボを押すようにしましょう。30秒ほどゆっくり時間をかけて、中指で軽く押さえるようにして刺激してください。

耳鳴りの治し方:②ストレッチ

下記のストレッチも、耳鳴りの改善に有効とされています。

筋肉をほぐすストレッチ

耳鳴りの発症には、ストレスや疲労の蓄積だけでなく、耳周辺の筋肉の硬直も関係していると考えられます。この点から、耳周辺の筋肉をほぐすストレッチをすると、耳鳴りの改善が期待できます。以下の手順で行ってみてください。

  1. 肩の力を抜いた状態で、首をゆっくり左に傾け、30秒キープする
  2. 首を正面の位置に戻す
  3. 今度は首を右に傾け、30秒キープする
  4. 首を正面の位置に戻す
  5. 次は頭を後方に倒し、目は天井を見つめる状態で30秒キープする
  6. 首を正面の位置に戻す
  7. 頭を下向きにし、首の後方が少し引っ張られる程度のところで止め、30秒キープする
  8. 首を正面の位置に戻す。これを1日2〜3回行う

顎を引くストレッチ

耳鳴りの発症には、肩や首の凝りが関連していると考えられています。下記の肩周りをほぐすストレッチが、耳鳴りの改善に有効な場合があります。

  1. 背もたれのある椅子に寄りかかって座る
  2. 片手の親指と人差し指の間の窪みを顎に当てる
  3. 顎の高さまで肘を上げ、顎を後方に押す。これを10秒キープする(このとき、首は反ったり曲がったりせずまっすぐの状態です)
  4. これを1日10回程度行う

※このストレッチをしたときに痛みが出たり、症状が悪化するなどの不具合が出た場合は、ストレッチの方法が間違っているか体の状態にあっていない可能性がありますので、すぐに中止してください。

おわりに:習慣的なツボ押しとストレッチで耳鳴りが改善するケースも

耳鳴りがなかなか改善せずお悩みだった人も、ツボ押しやストレッチを習慣的に行うことで、改善したケースも少なくありません。ぜひお試しください(耳鳴りは重大な病気のサインのこともあるので、一度病院を受診し、医師と相談の上実践してください)。

関連記事

この記事に含まれるキーワード

ストレッチ(53) 耳鳴り(39) 治し方(23) 簡単(5) ツボ押し(5)