記事監修医師
東大医学部卒、セレオ八王子メディカルクリニック
二宮 英樹 先生
2017/6/29
記事監修医師
東大医学部卒、セレオ八王子メディカルクリニック
二宮 英樹 先生
喫煙者の方ならきっと一度は耳にしたことのある、「禁煙すると太る」というウワサ。
「一回禁煙チャレンジしたことあるけど、1ヵ月で3kgも太っちゃって!半年後にはどうなってるんだろうって怖くなって、禁煙はもう諦めたよ」なんて実体験を聞いて、禁煙に抵抗感を覚える方も少なくないのでは?
今回はそんな方々に向けて、
禁煙と体重維持を両立するコツを2回に分けてお届けしていきます!
結論からいえば、禁煙後に太ってしまう人は多いです。禁煙してからたった数週間で1~2kg増えることも珍しくありません。ただし、太るといっても4~5kg程度の増加で収まる人が多く、また、禁煙そのものによって太るというわけではありません。太るのには理由があるのです。
禁煙後に太る理由として、主に下記のことが挙げられます。
・喫煙当時に抑えられていた食欲が復活するから
・味覚が回復するから
喫煙当時は味覚や嗅覚が鈍るため、食べる喜びをあまり感じなかったかもしれません。しかし、禁煙すると食べ物の味がよくわかるようになり、甘いものを欲するようになるので太りやすくなります。
・離脱症状を「食べること」で乗り切ろうとするから
禁煙を開始すると、ニコチンの離脱症状が起こります。この離脱症状を空腹感と取り違えたり、また辛い離脱症状から気を紛らわせるために食に走ってしまったりすると、結果的に太ることにつながってしまいます。
・口寂しさを「食べること」で補おうとするから
ストレス管理と太るのを防ぐために、効果的な手段が運動です。運動は気持ちを高め、食欲をコントロールし、カロリーを燃焼してくれます。
また、運動は禁煙したことで低下した代謝を高める作用があります。「運動を定期的に行うことで、禁煙から1年後に予想される体重増加を約半分程度に抑えられる」という研究もあります。
禁煙後は、早歩き、水泳、サイクリングといった適度な負荷の有酸素運動(いつもより呼吸が荒くなり、身体が温かく感じるくらいの運動)を最低でも150分(2.5時間)行いましょう。なお、日頃からバスやエレベーターを使う代わりに歩いたり、ジムに通ったりなど、こまめな運動習慣をつけて代謝がよい状態をキープすることも大切です。
ニコチン製剤やチャンピックスといった禁煙補助薬は、禁煙が成功する確率を高めるだけでなく、最初の数ヵ月で太る可能性を抑えてくれる効果もあるといわれています。補助薬によってニコチンへの欲求が薄まれば薄まるほど、「体重増加を防ぐ!」という目標に集中しやすくなるのです。
禁煙して代謝が落ちたにもかかわらず、以前の食生活を続けている人は太ってしまう傾向にあるようです!低下した代謝をカバーするには、なんといっても運動することが大切。太るのが嫌な方は、禁煙開始と同時に少しずつ運動を始めていってくださいね。
↓ 続きはコチラ ↓
禁煙しても太らないためには○○も大切!
太るのが嫌で禁煙できない方必見!禁煙と体重維持を両立するコツ②