記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/6/22
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2回にわたってお届けしている、「禁煙を成功させるコツ」。前回は、喫煙していたときの習慣を変えることの重要性をお伝えしてきましたが、ほかにもちょっとした工夫で禁煙が継続しやすくなるんです!
「今度こそ禁煙を成功させたい」という方は、ぜひ引き続き目を通してみてくださいね!
ニコチンの離脱症状は、禁煙後の最初の1週間がピークといわれていますが、「タバコが吸いたい」という精神的な離脱症状はもっと長く持続することがあります。しかし、その喫煙衝動が10分以上続くことはほとんどありません。つまり、頑張って耐えていれば衝動は過ぎ去ります。タバコが吸いたくなったらじっと待つのが禁煙成功のコツです。
「タバコを吸うと落ち着く」といいますが、タバコを吸うときに深く息を吸い込むことも、気持ちが落ち着く理由のひとつと考えられます。もし禁煙中にタバコが吸いたくなったときには、深呼吸するといいでしょう。
喫煙欲求に襲われたときは、タバコの代わりに口の中に何かを入れましょう。ノンシュガーのガムやハードキャンディー、野菜スティックなどがおすすめです。
「禁煙してから太った」という理由で再び喫煙者に戻ってしまう人は少なくありませんが、これは非常にもったいないことです。禁煙後に体重が増加しやすくなるのは事実ですが、永遠に体重が増え続けるわけではありません。
禁煙を継続させるために、活動的であり続けましょう。運動は体重が維持に役立つだけでなく、喫煙衝動を紛らわせることもできる方法です。ジムを利用してもいいですし、近所のウォーキングでも構いません。ストレスが溜まったときや喫煙衝動に駆られたときにいつでもできる手軽さも、ウォーキングの魅力のひとつといえるでしょう。
ストレスが溜まると、またタバコが吸いたくなってしまう可能性があります。運動、瞑想、音楽を聴く、何かを書くなどの活動でうまくストレスを発散するのも、禁煙成功のコツです。
空白の時間があると、再びタバコが吸いたくなってしまうかもしれません。禁煙中は常に手を動かすようにしましょう。掃除やガーデニング、裁縫などがおすすめです。
禁煙することによって、健康状態を取り戻せるだけでなく、節約もできます。タバコを買うために消えていく予定だったお金を健康的なご褒美のために使いましょう。ヨガ教室やマッサージなどがおすすめのご褒美ですが、浮いたお金をそのまま貯金するのもいいでしょう。そして溜まったお金で思いっきりバカンスを楽しむのも、禁煙のモチベーションになりそうです。
禁煙外来や家族、友人などに禁煙生活を支えてもらうのも禁煙成功のコツです。自分の力だけで禁煙している場合は、「タバコをやめて本当によかったのか?」「少しくらい吸ってもいいんじゃない?」など禁煙に対する疑念やタバコの誘惑に悩まされがちです。しかし、同じ禁煙という目標を持った集団の中にいれば、大勢でいることの強さが生まれるでしょう。
タバコの誘惑に負け、もし再度喫煙してしまったとしても、過度に落ち込んだり、禁煙自体を挫折したりしないでください。一度の過ちだけで全てが逆戻りするわけではありません。過ちの原因を特定できれば、「なぜその選択をしたのか」を理解し、禁煙を成功させる確率を上げることができます。
ほとんどの人が、何度も禁煙にチャレンジし続けてきました。再発に至った原因やそこからどんな教訓を得たかを分析することは、過ちから立ち直り、それを最後にきっぱり禁煙するための手助けとなるでしょう。
禁煙生活はストレスと隣り合わせ。だからこそ、自分に定期的にご褒美をあげたり、運動したり音楽を聴いたりして上手にストレスを発散させることが、禁煙継続の上で重要なコツとなってきます。禁煙を成功させるために、ご紹介した方法をぜひ試してみてくださいね。