記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/8/18
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
人間ドックを受ける日が決まり、いよいよ人間ドックの前日となりました。前日に注意するべきことは何でしょう? 前日にどんなふうに過ごせばよいか今回の記事を参考にしてください。
人間ドックを受ける前日は、正確な結果を出すためにも指示された食事の摂り方を守るようにしましょう。一般的には21時までに食事を済ませるように指示されます。これは、胃や腸に食物が残ることを防ぐためです。
また、21時までなら何でも食べていいというわけではなく、できるだけ消化にいいものを、なるべく早い時間に食べることが推奨されます。
脂身の多い肉を摂取すると、消化に時間がかかり、人によっては検査時間までに消化が終わらないことがあります。また、血液検査にも影響を与える可能性があります。
お腹が空くかもしれませんが、塩分を控えた消化に良いスープなどにすることで、画像検査や血液検査に与える影響はほとんどなくなります。
人間ドック前日、飲酒や喫煙はどうすればよいか、以下に解説します。
一般的に人間ドック前日は禁酒するか、21時までと推奨されています。しかし、肝機能は人によって、また、その日の体調にも左右されるため、人間ドック前日はアルコールを摂取しないことをおすすめします。もし、検査当日に血液中のアルコール濃度が上昇したままであれば、肝機能の検査を正確に行えない可能性があります。
人間ドック前日に禁煙の指示が出ることはあまりありません。しかし、喫煙により検査結果に影響を与える可能性もあるので、前日、特に21時以降は禁煙することが望ましいです。
人間ドックの前日、ウォーキングやジョギング程度の軽い運動であれば、さほど問題にはなりませんが、普段運動していないようであれば避けた方がよいです。前日の運動については以下のことに注意しましょう。
人間ドック前日には過度な運動は控えることが推奨されます。運動することで蛋白尿が生じ、尿検査に影響を与え、結果的に腎機能の異常が疑われる恐れがあります。
筋肉を酷使するような激しい運動をすることで血液検査でCKや肝機能のASTの値が高くなる可能性があります。また、筋肉が炎症することで肝機能障害を疑われる可能性もあります。
長時間の入浴は身体を温めますが、脱水状態になりやすく、検査に影響を与える可能性があります。また、血管の膨張による腎臓への血液循環を阻害する恐れもあるため、長風呂は控えましょう。
人間ドック前日は、薬やサプリメントを使用してもよいか、医師に確認しておきましょう。
通常、人間ドック前日に現在服用している薬を中止する必要はありません。これは薬を中止することで現在かかっている病気の症状の悪化を防ぐためです。ただし、事前に医師に確認しておきましょう。
サプリメントに関しては、事前に人間ドックを受ける医療機関に相談しておくことが重要です。ビタミン剤は尿検査に影響を与えます。
人間ドック前日は食事制限や飲酒など、医師からさまざまな指示を受けるでしょう。指示を守り、せっかくの検査で正確な結果が出るよう、前日の過ごし方に気をつけましょう。