記事監修医師
産業医科大学第1外科
佐藤 典宏 先生
2017/2/8
記事監修医師
産業医科大学第1外科
佐藤 典宏 先生
ちょっとしたお出かけのとき、
楽しく手軽に運動したいとき、
気分転換をしたいときなど、
さまざまなシチュエーションで人気を誇る「自転車」。
ただ、手を出しやすい反面、自転車での事故が多いのも事実です。
では、どうすれば事故やケガを防げるでしょうか?
事故原因や対策などについて幅広くまとめました。
原因は実にさまざまで、以下のものが考えられます。
・あなた自身の不注意
・(車との接触事故の場合)自動車の運転手の不注意
・砂利など道の舗装の状況
・スピードの出しすぎ
速度の出た状態で車にぶつかると、多くの場合は重傷を負います。
・スポークやペダルにつま先を挟んだ
最も怖いのは頭のケガです。自転車で倒れたときに頭を打ってしまった場合、たとえ軽傷であっても必ず医師に診てもらってください。特に脳震盪は見た目ではわからず、事故後何日か経過してから症状が出始めることがあります。
頭を守る一番よい方法は、ヘルメットの着用です。自転車から落ちてもヘルメットが衝撃を吸収し、頭を守ります。自転車に乗る際は、乗る時間も年齢も関係なく、ヘルメットを着用することが望ましいです(世界の一部の地域では法律になっています)。
なお、ヘルメットを買うときは、ぴったりとフィットしたものを選んでください。顎のストラップを握ったときに、ヘルメットが前後左右に動かなければ大丈夫です(正しくフィットしているかどうかわからない場合は、店員に聞いてください)。
その他、以下の方法もケガの予防に有効です。
・(自転車に乗るのが幼い子どもの場合)基本的な交通ルールを教える
安全な場所で乗っているかを確認してください。また、10歳未満の子どもには、交通量の多い場所では自転車に乗らせないようにしてください。
・スポーツ用サングラスを着用する
目にホコリや虫が入るのを防ぐためです。
・パッドつきの手袋を着用する
まめなどのケガをしないように手を保護します。
・パッド入りショートパンツを着用し、快適なシートを使用する
おしりの痛みが軽減されるのでおすすめです。
・明るい色の服を着用する
特に暗いところで車とすれ違うとき、車の運転手に見つけてもらいやすくなります。
・夜間の乗車は避け、日中でも視界や天候が悪いときにはライトをつける
・路上に何かないか、常に確認する
自転車のすべてのパーツが問題なく機能しているかどうか、常に確認することも大切です。ブレーキが作動しているか確認する習慣をつけ、また、緩んだり壊れたりした部品がないか確認してください。反射板とライトも、夜間に車の運転手に見つけてもらうために重要です。
自転車を買ったお店に持っていき、時々点検してもらうのもよいでしょう。
また、子どもと一緒に乗る場合は、座席の前か後ろにチャイルドシートをつけ、子どもには必ずヘルメットを着用させてください。スポークガードがついているかも確認し、子どもの足が引っかからないように配慮することも必要です。
車に見落とされてひかれてしまったり、スポークに足をはさんでしまったり、など自転車の事故原因はある程度パターン化されています。そのため、運転時間を選んだりヘルメットを準備したりすれば、事故やケガは対策可能です!今からでも遅くないので、自転車の点検やヘルメットの購入から始めてみてはいかがでしょうか。