ホエイプロテイン

概要

ホエイプロテイン（以下、ホエイ)は、ミルクに含まれる2つのタンパク質のうちの1つです(もう1つはカゼイン)。凝固剤（通常はレニン）をミルクに加えると、カゼインとホエイが分離します。ホエイタンパク質は、このミルクの上澄み(乳清=ホエイ)における水溶性のタンパク質を指します。

ホエイは、主にプロテインのサプリメントとして使用されており、1日に必要なタンパク質摂取量を達成するために、非常に効果的です。ホエイは、他の形態のタンパク質よりも吸収が早く、筋肉タンパク質合成を強く促進します。

またホエイはシステインをというアミノ酸を豊富に含みますが、システインは老化や糖尿病や、その他の健康状態を改善させる作用を持つとされます。

ホエイは肝臓や腎臓に害を及ぼすことはないですが、すでに肝傷害や腎障害がある場合は多量の摂取によって悪影響をもたらす可能性があります。肝臓や腎臓に障害がある場合、急にタンパク質の摂取量を増やすことは避けましょう。

基礎知識

混同注意

カゼインタンパク質

注意すべき事項

・ホエイプロテインはアミノ酸によるインスリンスパイクを起こします(炭水化物の他にタンパク質もインスリンの分泌を促進します)。
・味の付いていないホエイプロテインは肉々しい味や臭み、酸味または苦味があることが多いです。そのため、サプリメントとして摂取するホエイは、一般的にさまざまな味付けがされています。

どのくらいホエイを取れば良い？

補給するホエイプロテインの量は、各個人の毎日のタンパク質目標によって異なります。例えば、以下を参考にしてみて下さい。
・除脂肪筋肉量を維持しながら体脂肪を減らそうとしているアスリートや、非常に運動量の多い人であれば、1.5～2.2g / kgを目標に摂取しましょう。
・普段デスクワークで、身体組成を変えようとしていない人であれば、0.8g / kgを毎日の目標にしましょう。

食事からのタンパク質のみで、毎日のタンパク質目標が摂取できるのであれば、サプリメントを飲む必要はありません。体重ベースで計算すると、非常に高い摂取量になるため、肥満の人は上記の推奨には当てはまりません。肥満の人は、自分のBMIが高すぎることを想定したうえで、体重に基づいたタンパク質摂取目標を設定する必要があります。