アルファリポ酸

2017/8/28

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

アルファリポ酸は、ミトコンドリアに存在する脂肪酸です。エネルギー代謝に関与しており、血糖値を急激に低下させる可能性があります。作用性の関係上、一般的にL-カルニチンサプリメントと一緒に摂取されます。アルファリボ酸は、抗酸化酵素を増加させることによって、短期間ではあるものの、強力な酸化の減少をもたらします。

概要


アルファリボ酸(ALA: alpha-Lipoic acid)は、エネルギー代謝に大きくに関与する化合物です。体内で合成され、肉を食べることによって消費されます。また、アルファリボ酸が殆ど存在しない果物や野菜もあります。

サプリメントとしては、様々な形態の酸化や炎症に対しての効果性が示されています。心臓疾患、肝臓疾患、糖尿病に加えて、老化によって起こる様々な悪影響からの保護的な効果があると報告されています。

アルファリボ酸は、強力な抗酸化物質であり、ミトコンドリアと身体を酸化ストレスから守るために働いています。またアルファリボ酸は、加齢の影響に関連する酸化ストレスを抑えることができるので、アンチエイジングにも効果があると考えられています。

基礎知識

注意すべき事項

・アルファリポ酸は、腸内では水溶性であるので、基本的には脂肪と一緒にとる必要はありません。
・アビジンに結合されることがあるため、生の卵白(アビジンを多く含みます)と一緒に摂取すると、効果がなくなる可能性があります。 ・ある研究では、長期間、比較的高用量の、アルファリボ酸による治療がマウスにおいて肝臓毒性を起こすことが示唆されています。

摂取方法

アルファリボ酸にはアルファリボ酸(S-およびR-異性体)または、Rリポ酸ナトリウム(NA-R-ALA)のラセミ混合物など複数の形態があります。R-異性体の方が吸収の面で優れているとされます。高血圧を生じるかどうかに基づいて、わずかに違いはあるものの、アルファリポ酸(ALA)の標準用量は300-600mgとされています。形態によって推奨される摂取量は異なるので確認をしてください。

アルファリボ酸は腸から吸収されるにあたって脂肪を必要としませんので、空腹時の摂取でも構いません。

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