記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/8/30 記事改定日: 2019/7/25
記事改定回数:1回
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MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
ベタレインとは、色素としてアントシアニン(例えば、ペラルゴニジン)ではなくベタレインが含まれるフルーツに見られる赤い色素群のことです。これはビートの根の主成分であり、尿を赤みがかった色に染めることもあります。
ベタレインは窒素を含む色素化合物ですが、植物四大色素のひとつです。ベタシアニンとベタキサンチンがあり、ベタレインの分布はアカザ科やヒユ科など一部の植物に限られています。
抗酸化物質として有名な色素化合物のアントシアニンととベタレインは共存することがありません。アントシアニンを含むフラボノイドは、活性酸素及び活性窒素消去能を持ち、強い抗酸化作用があることが報告されていますが、ベタレインに関する研究は比較的少ないです。ビーツの強い赤紫色はベタレインに由来するものです。ベタレインにはまだ未解明ですが、さまざまな健康効果があることが期待されています。
ビートの根(食用部分)、ベタレイン(ビートに含まれている、別の微粒子)、硝酸塩(これもビーツに含まれています)
ベタレインを摂取(特にビーツからの)すると尿や便も赤く染まってしまい、目で診察しただけでは横紋筋融解症や大腸損傷だと誤診してしまう原因となります。逆に、ビーツを頻繁に食べていると横紋筋融解症に主症状である血便を隠してしまう恐れがあります。