記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/3/26
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
ココナッツオイルとはココナッツに由来しており飽和脂肪を多く含んでいます。主にラウリン酸およびその他の中鎖脂肪酸トリグリセリドで構成されており、その代謝効果の多くを担っています。また、化粧品としても人気があります。
ココナッツオイルは、ココナッツとして知られているココヤシに由来する油製品です。
ココナッツオイルは、化粧品として、局所的に塗布され保湿剤として頻繁に使用されています。しかし、摂取後の皮膚および毛髪へのココナッツオイルの効果は研究されていません。
ココナッツオイルの大部分(65%)は、中鎖脂肪酸(MCTs)で構成されており、グリセリンと炭素長鎖が6〜12の脂肪酸で構成されています。日常に必要なカロリーを超えることなく脂肪をMCTsに置き換えていくと、時間が経つにつれて脂肪の減少率がわずかではあるが有意に増加するという研究があります。この効果は、太りすぎの人にはとても魅力的です。
ココナッツオイルは一時的に代謝速度を上昇させ、脂肪を分解して脂肪酸を放出する速度を高めるとされます。この効果は、ココナッツオイルを最初に食事に加えたときに現れ、2週間後に消えてしまいます。ココナッツオイルは、分解されるとき長鎖脂肪酸より多くのケトン体を生成します。 このメカニズムが、ココナッツオイルが肥満の人々にカロリー制限中の筋肉保持効果をもたらすという証拠を提供している研究もあります。これを利用してケトジェニックダイエットにココナッツオイルを使う方が多いです。
食事にココナッツオイルを加えることは、脂肪の減少に関して顕著な効果を引き起こす可能性は低いですが、他の食物脂肪酸と置き換えることでいい効果が出るかもしれません。
・調理用の油としてココナッツオイルは加熱に強くとても適しています。しかし、複数回の加熱(揚げ物)は研究によっては発癌性物質である多環芳香族炭化水素の生成に繋がる可能性があるとされています(これは他の油でも同様です)。
ココナッツオイルは、調理が油の煙点(350°F / 175°C)以下で行われる限り、調理にも使用できます。
他の油に置き換えてココナッツオイルを使うことはダイエットに効果がある可能性がありますが、あくまでトータルのカロリー摂取量を制限する必要がある点には注意が必要です。いくらココナッツオイルでも取りすぎは体重増加につながってしまいます。