耳掃除はどのくらいの頻度で行えばよい? 耳にやさしい掃除方法は?

2017/9/25

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

耳掃除はその気持ちよさ故に毎日やっているという人も少なくないようですが、やり方を間違えると耳を傷つけて聴力を低下させてしまう危険性があります。
耳掃除の正しい頻度・やり方を、この記事で見ていきましょう。

耳垢には2種類ある

耳掃除のポイントをお話する前に、耳垢について説明します。
耳垢は大まかに乾いたタイプと湿り気のあるタイプの2種類に分かれており、日本人の6割以上が前者のカサカサしたタイプの耳垢だといわれています。

耳の入り口には耳垢腺(じこうせん)という耳垢をつくる油分を分泌する器官がありますが、日本人の多くは耳垢腺が少ないため、耳垢が乾いているタイプが多いのです。
乾燥した耳垢の掃除には一般的な耳かきや綿棒が適しています。

一方、一般的に耳垢腺が多いとされる白人や黒人の耳垢は湿り気のあることが多いです。
このタイプの耳垢は耳かきで取り去るのは難しいため、綿棒でふき取るか耳鼻科で処置をしてもらう必要があります。

また、耳垢の種類を問わず人によっては耳の形が複雑で自分では掃除をしにくいということもあるでしょう。そのような場合は耳鼻科で耳掃除をしてもらうのがおすすめです。

耳掃除の頻度はどのくらいで行えばよい?

耳掃除のペースは月に2回、2週間に1回ほどで充分です。
これは大人も子供も同様で、耳掃除を頻繁にやりすぎると外耳を傷つけてしまう可能性があるので、できるだけ月に2回のペースに近づけましょう。

耳掃除で気をつけることは?

耳掃除で気をつけるべき点は、「耳かきや綿棒を入れる深さ」「力加減」「耳掃除のときの体勢」の3つです。
それぞれについて詳しく見ていきましょう。

綿棒を入れる深さに注意

耳掃除のときに綿棒や耳かきを鼓膜の近くまで入れている人も多いようですが、実はそんなに深くまで掃除する必要はありません。
それは、上の項目で説明したように日本人の耳垢は乾いていることが多いため、ある程度たまると自然と耳の外に出てくるからです。むしろ、綿棒や耳かきを深く入れすぎると、耳垢を奥に押し込めてしまう可能性があるので、綿棒や耳かきで耳の入り口から1cmまでの部分を優しくこするだけにしましょう。

力加減に注意

耳の穴は骨の上を薄い皮膚が覆っているのみのとても繊細なつくりです。そのため、力を入れてこするように掃除をしてしまうと目に見えない傷ができてしまい、外耳炎のリスクが高まります。

また、綿棒や耳かき以外のもの(爪など)で耳掃除をすると耳の中が傷つき、そこに細菌が入って外耳炎になりやすくなるので注意が必要です。

体勢にも注意

耳掃除をするときの正しい体制は、座ったままで耳掃除を行うことです。寝転がった姿勢で耳掃除をすると、せっかく掻き出した耳垢が内側に落ちてしまうため、あまり適していません。

おわりに:耳の中(外耳道)を傷つけないよう、やさしく耳の中を掃除しよう

耳掃除は気持ちの良いものですが、月に2回以上行う必要はありません。
頻度や綿棒・耳かきを入れる深さ(1cmほどで充分)にも注意し、耳の中を傷つけないよう、優しく耳垢を取り除きましょう。

なお、耳を傷つけにくいという観点でみた場合、耳かきよりも綿棒を使ったほうが安全性が高いといえます。特に小さな子供の耳は大人以上に繊細なので、綿棒を使って優しく掃除をしましょう。

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