記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/9/27 記事改定日: 2019/9/18
記事改定回数:2回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
胸焼けの多くは問題がないものですが、なかには危ない胸焼けも隠れています。
今回の記事では、危ない胸焼けと危なくない胸焼けの原因と特徴、危なくない胸焼けの対処法や予防法について解説していきます。
胸焼けとは、胸骨のすぐ裏側(胸の中央部)で胸が焼けるような痛みや違和感があることをいいます。
たまに起こる一時的な胸焼けは危険なものではないことがほとんどです。ライフスタイルの改善や市販薬の服用で解消することができるでしょう。
ただし、頻繁に起こる胸焼けや、日常生活に影響を与えるような胸焼けは、治療が必要な深刻な病気が隠れている可能性があります。もし以下の症状に当てはまる場合は、医師に相談してください。
胸焼けを引き起こす病気には次のようなものが挙げられます。
胃の内容物が食道へ逆流する病気です。主に食後に起こりやすく、腹圧をかけたり、食後すぐに横になることで症状が強くなります。また、胸焼けの他にも胸の辺りに痛みを感じることも少なくありません。
胃の粘膜に病変が生じると、消化機能が低下して胃に内容物が停滞して胸焼けを生じます。胸焼けは空腹時に強くなるのが特徴です。
胃に器質的な異常がないにも関わらず、胃の消化機能が低下する病気です。消化機能が低下することで、胃の中に長く食物が停滞することで胸焼けを生じます。みぞおち付近が焼けつくような灼熱感のある胸焼けが特徴です。
胸焼けの主な原因は、二日酔い、妊娠、便秘、ストレス、喫煙、肥満、ダイエットなどです。
また、食事内容によって胸焼けが起こることもあり、以下のようなものが胸焼けを起こす原因になると考えられています。
胸焼けが起こった場合、以下のことを試してみてください。
酸の逆流による不快感があらわれたときには、市販薬で解消できることもあります。一般的には胃酸を抑える薬がよいとされていますが、他の薬との相互や症状によっては服用がすすめられないものもあるので、薬剤師に相談するようにしましょう。
軽度な胸焼けであれば、市販薬で改善することも可能です。
おすすめの市販薬は、胃酸を抑制するガスター®や粘膜を保護するガストール®、胃に爽快感を与えるサクロン®、粘膜の修復効果を持つアバロン®などが挙げられます。
胸焼けには様々な原因があるため、自身の症状によって上手く市販薬を使い分けてみましょう。
しかし、これらの市販薬は一時的に症状を改善する効果は期待できますが、漫然と飲み続けるのはやめましょう。
長く続く胸焼けは重篤な病気のサインである可能性もあります。このような場合には自己判断で市販薬に頼らず、病院を受診して適切な検査・治療を受けるようにしてください。
胸焼けや食事内容や姿勢などに注意することで予防が可能です。
食事については、できるだけ消化の良いものを選ぶようにし、スルメなどの硬い物、油分や糖分の多い物、アルコールなどは控えましょう。
また、胃の粘膜にダメージを与える塩分や香辛料なども胸焼けの原因になることがありますので控えるようにしてください。
食後すぐに横になると胃の内容物が逆流して胸焼けを引き起こしやすくなりますので、食事後1~2時間は横にならずゆったり椅子に座って休むようにしましょう。
胸焼けは通常、生活習慣を見直すことで改善されますが、長期にわたり胸焼けが続く場合や危ないサインが現れているときは、他の病気の可能性も考えられます。
そのような胸焼けがあるときは、安易に市販薬に頼らず早めに病院に行きましょう。