白目が真っ赤に! 結膜下出血の原因と症状とは

2017/10/18

渡辺 先生

記事監修医師

東京都内大学病院眼科勤務医

渡辺 先生

「大丈夫?目が真っ赤だよ!」と周りの人から指摘され、鏡をみたら白目全体が赤く染まっていた――そんな「結膜下出血」は、なにが原因で引き起こされるのでしょうか?症状と治療法と併せて解説していきます。

結膜下出血とは

結膜とは、白目の表面を覆っている粘膜のことで、結膜下出血とは、この結膜下の小さな血管が破れて出血し、白目部分が真っ赤に染まることです。小さな点状や斑状のものから、眼球の結膜全体が広範囲に赤くなることもあり、稀に血腫ができることもあります。しかし、視力低下の心配もないため、生活に支障をきたすことはなく、ほとんどの場合は放置しておいても問題ありません。

同じ目が赤くなる症状として充血と間違う方がいらっしゃいますが、充血の場合は血管の血液量が増えて拡大し、白目上に細い血管が浮き出て走行していることが確認できます。これに対し、結膜下出血は全体がべったりと赤く染まり、血管の走行は見られません。また、充血の場合は血液収縮剤を使用すると赤みが引きますが、結膜下出血には効果がありません。

発症の原因は?

結膜下出血の発症の原因は様々で、眼局所の要因、全身性疾患、原因不明のものの3つに分けられます。中でもはっきりと特定することができない原因不明のものが多く、気が付かない内に出血してしまうパターンがほとんどです。

結膜下の血管は非常に細く切れやすいため、些細な刺激によっても出血するのではないかと考えられています。具体的には、くしゃみやせき、飲酒のしすぎ、睡眠不足、月経、ダイビングなどでのゴーグルの絞めすぎ、長時間下を向いた状態などが原因とされています。

また、生活習慣病や血液・脳の疾患、加齢、うつ病などの精神疾患、精神的ストレス、感染症やアレルギーなどが原因となるケースもあります。この場合は繰り返し出血が起こり、病院での検査と治療が必要となります。

無症状のまま進行することも多い

結膜下出血では、眼球内に血液が入ることがないので、目がごろごろするなどの違和感を多少感じるものの、痛みや痒み、目やになどの症状はみられません。また、視野が狭まったり、視力が低下することもありません。そのため自覚症状はほとんどなく、鏡を見たり他人に指摘されて初めて気付き、驚く方も多いようです。

結膜下出血は1~2週間程度で自然におさまります。中には2~3ヶ月ほどかかるものもありますが、いずれにしても時間の経過とともに自然治癒するので、心配は無用です。運動制限や入浴制限もないため、通常通りの生活を送って問題ありません。

ただ、痛みを感じた場合や、外傷や感染症が原因と思われる場合は、眼科で治療を受けることをおすすめします。

病院ではどんな治療をするの?

視診と細隙灯検査を元に結膜下出血と診断された後は、止血用点眼薬を中心に治療を行います。出血がおさまっても長い間赤みが引かない場合は、吸収を促すために血栓溶解剤を結膜下に注射することもあります。

ただし、病気や外傷が原因の場合は、原因疾患の治療が必要となります。鋭利なものや転倒などで眼に外傷を受けた場合や、ウイルス性角結膜炎、急性出血性結膜炎などが発症した場合は、眼科を受診するようにしましょう。この場合は痛みや目やに、涙などの自覚症状が見られます。

また、頻繁に結膜下出血が起こる方は、動脈硬化や糖尿病、高血圧、白血病、腎炎などが疑われることもあるので、内科を受診し、原因疾患を治療する必要があります。発熱がある場合も注意が必要です。インフルエンザや麻疹、マラリアなどが原因でも結膜下出血が起こるケースもあります。

おわりに:基本的には自然治癒する症状。ただ、結膜下出血を繰り返すなら要注意

結膜下出血は基本的には自然治癒する症状なので、そこまで心配いりません。ただ、結膜下出血の症状を繰り返している場合は、何らかの病気や感染症のサインかもしれないので、眼科で検査を受けることをおすすめします。

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