溶連菌の治療薬の種類とは!? 副作用はあるの?

2017/10/20

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

溶連菌によって引き起こされる「溶連菌感染症」などの病気は、多くの場合薬で治療することができますが、注意点もいくつかあります。
この記事で、代表的な治療薬と服用時の注意点、副作用などを見ていきましょう。

溶連菌に感染したときの症状とは

溶連菌は正式には「溶血性連鎖球菌」といい、主にのどに感染して、咽頭炎、扁桃炎、猩紅熱(しょうこうねつ:小さな赤い発疹を伴う発熱)などを引き起こします。
中でも溶連菌によって引き起こされた感染症は「溶連菌感染症」と呼ばれ、子供が発症することが多い病気です。
溶連菌感染症に罹ると、以下のような症状がみられます。

・のどの痛み
・38℃~39℃の発熱(3歳未満の場合、あまり熱があがらないこともある)
・全身または手足に赤い発疹が出る
・舌にいちごのようなツブツブができる(いちご舌)
・頭痛
・腹痛
・首筋のリンパ節が腫れる

溶連菌の治療薬とは

溶連菌の治療には、主に原因菌を殺菌するための抗菌薬や熱やのどの痛みを軽減する薬が処方されます。代表的な治療薬は以下の通りです。

・ペニシリン系抗菌薬
・セフェム系抗菌薬
・マクロライド系抗菌薬
・アセトアミノフェンの成分を含む座薬(子供に処方することの多い解熱剤)
・非ステロイド性抗炎症薬(大人に処方することの多い解熱剤)

患者の体質や医師の判断によりますが、基本的にはペニシリンが第一選択とされます。
ペニシリンに対してアレルギー反応が出る場合はセフェム系抗菌薬を、ペニシリンとセフェム系抗菌薬両方にアレルギーがある場合はマクロライド系抗菌薬が処方されることが多いです。

副作用について

ここでは、上の項目で説明した治療薬の副作用をみていきましょう。

ペニシリン系抗菌薬

代表的な副作用は嘔吐や下痢です。
また、人によってはアナフィラキシーショックなどの強いアレルギー反応を起こす可能性があります。

セフェム系抗菌薬

セフェム系抗菌薬は消化器官に影響することが多く、副作用として下痢が現われることがあります。

マクロライド系抗菌薬

副作用が比較的少ないことが特徴ですが、薬剤に対する抵抗力を持った耐性菌が現われる可能性があることが難点です。

再発や合併症を防ぐために

処方された抗菌薬を、日数分をきちんと飲み切ることが大切です。
抗菌薬を服用すると、1~2日で症状が軽くなったり、のどの細菌数が減って痛みが和らぐことが多いですが、ここで薬の服用をやめてしまうと、体の中の細菌を殺菌し切れていない可能性が高くなります。細菌が体内に少しでも残っていると再発や、急性腎炎、リウマチ熱、血管性紫斑病(免疫に異常が発生することで全身の小血管が炎症を起こし、血管が弱くなって出血しやすくなってしまう病気)などの合併症を招く危険性があるので、症状が改善した後も抗菌薬は用法・用量を守って最後まで飲み切るようにしてください。

おわりに:溶連菌の再発を防ぐためにも、薬は医師の指示通り服用しよう

溶連菌は抗菌薬によって治療することができますが、再発や合併症が起こりやすいという特徴があります。特に合併症の中には心臓や腎臓に重篤な障がいを招く可能性の高い病気があるので、治療薬をきちんと飲んで発症を防ぎましょう。
薬剤は処方された分を最後まで飲むことはもちろん、一日の服用回数なども医師の指示通りに従ってください。

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