心因性頻尿ってどんな病気? ~ ストレスが原因で発症する ~

2017/10/31

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

頻繁に尿意をもよおし、排尿の頻度が増えてしまう「頻尿」。一般的な症状ではありますが、その頻尿の中でも、「心因性頻尿」というものがあります。以降でその症状や原因、治療法について解説していきます。

心因性頻尿とは

心因性頻尿は、緊張や不安、ストレスなどの精神面の要因によって引き起こされる頻尿を指します。「トイレに行けないかもしれない」といった意識が頭の中で駆け巡り、日常生活に影響を及ぼすほどトイレの回数が増えるのが特徴です。

心因性の場合、膀胱などに何かしらの欠陥があるわけではありません。そのため、リラックスをしている時には頻尿の症状が出ないのも特徴です。逆に学校にいる時、会社にいる時など特定の場所、車移動など特定の場面によって頻尿が引き起こされ、膀胱に尿がたまっているわけでもないのに何回もトイレに行くようになってしまいます。対人関係によって引き起こされることもあれば、1人の場面で起こることもあります。

心因性頻尿の症状

症状は一般的な頻尿の症状と同じで、頻繁にトイレに行くようになります。また、例えば膀胱に異常が見られることで発生する頻尿の場合、夜間にトイレのために起きる、おねしょをしてしまうことが症状の1つとして存在しますが、心因性頻尿はリラックスをしている時には発症しないため、そのような症状が出ることはありません。心因性頻尿は膀胱そのものは健康なのです。

なお、子供でも心因性頻尿になることがありますが、遊んでいる時など集中している場面では発症しません。

心因性頻尿を発症する原因

心因性頻尿を引き起こすのは、トイレには行けない状況や、以前行きにくい場面において失禁してしまったという過去のトラウマです。我慢できずに漏らした、注目を集める中トイレに立った、叱責をされながらトイレに行くことになったなどの経験をしたことで、もしトイレに行きたくなったらどうしようという不安が強くなり、結果として何度もトイレに行きたくなるような衝動に駆られてしまいます。

一方、対人関係のトラブルや家庭内でのいざこざなど、情緒不安定やストレスによっても起こり得ます。真面目な人に起こりやすいとされており、子供の場合には弟や妹が生まれたこと、引っ越しで環境が変わったこと、発表会での緊張などでも起こりやすくなります。

心因性頻尿はどうすれば治るのか

心因性の場合、カウンセリングを通じてストレスの原因を突き止めることが必要です。もし前に失禁などトラウマになるような経験をしたのであれば、なぜそうなったのかを調べていくことが大切です。裏を返せば、失禁を誘発する要因にさえ気を付ければ大丈夫と思えるようになり、心因性頻尿を克服できるようになります。

また、自律神経の乱れによって心因性頻尿が引き起こされている場合には自律神経を整える薬を、精神疾患を併発している場合にはその治療薬を飲むことによって安心感が得られ、心因性頻尿がおさまることがあります。成功体験を積み重ね、自信をつけていけば克服できる日は近づくでしょう。

おわりに:カウンセリングを通じて大幅に改善することも。心因性頻尿でお悩みなら恥ずかしがらず病院へ

特に膀胱などに問題はないのに、特定の場面で頻繁に尿意をもよおしてしまうのであれば、「心因性頻尿」かもしれません。心因性頻尿はその名のとおり、基本的には心の問題が原因となって引き起こされる症状なので、カウンセリングによって大幅に改善するケースも多くみられます。もしお悩みであれば、恥ずかしがらず一度専門の医療機関を受診してみてください。

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