内斜視とは ~ 黒目の位置が内側にずれていたら可能性あり ~

2017/10/31

渡辺 先生

記事監修医師

東京都内大学病院眼科勤務医

渡辺 先生

子供の顔を正面から見たとき、片目の黒目だけ内側に寄っているのであれば、それは「内斜視」かもしれません。内斜視の詳しい特徴や原因、治療法については、以降で解説していきます。

内斜視とは

内斜視とは、片方の黒目が内側によっている状態をいいます。そこまで珍しい症状ではなく、日本人の約3%にみられるとされています。内斜視の場合、もう片方の黒目は通常の位置にあることが殆どです。

黒目のずれ方は、人によって違いがあります。ぱっと見て分からないぐらいのものから、かなり内側にずれてしまって、黒目の半分以上が見えなくなってしまっている人もいます。ここまでくると物が見えにくくなり、立体感がつかみにくくなります。また、両目を使って物を見なくなるので、視力の低下も心配されます。

内斜視はさらに斜視が酷くなってしまうということがあるだけでなく、外見にもかなり違和感を感じることがあります。内斜視がコンプレックスになってしまうこともあるので、斜視に気が付いたら早目に眼科を受診しましょう。

主な内斜視の種類

内斜視は、先天性内斜視と後天性内斜視に分けられます。

先天性内斜視は赤ちゃんに発症する内斜視で、生後1ヶ月から6か月の間に発症することが殆どです。乳児内斜視とも呼ばれています。原因としては、遺伝や筋肉や神経系の異常などがあります。

後天性内斜視は、生後6か月よりも後に発症する内斜視のことです。急性内斜視や周期内斜視など、さらに数種類に分類されます。後天性内斜視は遠視や脳の病気、または母親が妊娠中に喫煙や飲酒をしたことで起きると考えられています。ヘビースモーカーの人ほど斜視の子供が生まれてくる確率が高いというデータもありますので、妊娠中の喫煙や飲酒は絶対にやめましょう。

内斜視を放っておくとどうなる?

両目を使って物を見る力は、6歳ごろには完成します。そのため、赤ちゃんの内斜視に周りの大人が早く気づいてあげることが重要です。

内斜視は、外見で直ぐに分かる場合は見つけやすいですが、ほとんどわからない場合もあります。ただ、子供がよく転んでいたり、物にぶつかっていたら、注意が必要です。また、テレビや絵本を見る時に顔を異常に近づけて見ていたりしていないかよく観察しましょう。

斜視に気づかないまま放っておくと、視力低下につながったり、眼鏡で矯正を行っても視力が上がらない弱視になってしまったりする可能性もあります。また、病気が原因で内斜視になることもありますので、異常に気がついたら、なるべく早く病院を受診することが大切です。

内斜視はどうすれば治る?

内斜視の原因が遠視の場合は、眼鏡を装着させることで斜視の症状が軽くなる場合がありますが、基本的には手術をすることが最も有効な治療法です。手術を行えば黒目を中央に戻せるだけでなく、物を両目で見られるようにもなり、立体感がつかみやすくなります。

おわりに:内斜視は放置すると視力低下などに発展する恐れも

内斜視は放置しておくと視力低下につながったり、特にお子さんの場合は成長とともにコンプレックスを感じるようになったりする恐れがあります。見た目で気づきにくいタイプの内斜視もありますが、よく物にぶつかるなどの気になる症状がみられたら要注意です。重症化する前に眼科を受診しましょう。

関連記事

この記事に含まれるキーワード

治療(462) 種類(66) 症状(559) 内斜視(2)