記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/11/6
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
こむら返りは、スポーツをしているときや寝ているときなど突如起こります。症状が出ると痛みが伴い、一時的に動けなくなるのも特徴です。この記事では、こむら返りの症状や予防法、治療法などの情報をお届けします。
こむら返りとは、ふくらはぎにある筋肉がけいれんを起こし、数秒から数分程足が突っ張った状態になる症状のことです。症状が出ている間は、強い痛みを伴い動くことが困難になります。原因は、筋肉の疲労・温度変化・水分やミネラル不足・骨盤の緩みなどです。妊娠中の方は、お腹の重みでふくらはぎの筋肉が疲労し、こむら返りを起こすこともあります。
こむら返りの痛みは、応急処置を行うと和らぎます。また、マッサージやストレッチで予防することが可能です。詳しくは以下で解説していきます。
応急処置を一人で行う場合、まずは症状が出た足の膝を片手で抑えます。その後、もう一方の手でつま先をつかみ、すねに向かってゆっくりと倒しましょう。痛みが治まるまで、その状態をキープすると症状が和らぎます。周囲に人がいる場合は、症状が出ている足の裏からゆっくりと押してもらうと効果的です。
ストレッチやマッサージは、こむら返りの予防や症状が治まった後に行うと効果的です。ストレッチやマッサージを行う際は、局所を温めながらゆっくり行いましょう。ストレッチでは、足首をゆっくり回したり、脛を伸ばしたりします。就寝前の予防対策としておすすめです。
またマッサージでは、片手で足首を持ちつつ、もう一方の手でアキレス腱の下を持ち、膝に向かってしぼるようにもみあげます。仕上げに、足首を左右に5回程度ぐるっと回せば完了です。血流を促すイメージで気持ちよく感じる程度に行いましょう。
こむら返りの発生はストレッチやマッサージの他に、足の筋肉量を増やしたり食生活を改善したりすると軽減できます。適度な運動で足の筋肉を鍛え、ミネラルが豊富な食品を意識して摂取しましょう。汗をかく夏やスポーツを行う時は、脱水症状にならないよう水分補給に気を付け、冬は体を冷やさない食品を選びます。体が冷えているときもこむら返りが起こりやすいので、インナーを増やしたり靴下を重ねたりして体を温めて予防しましょう。
マッサージや生活習慣の改善をしても症状がよくならない場合、漢方薬や中枢性筋弛緩薬を使用して治す方法があります。薬を使用する場合は、医師の診断が必要になるので病院に行きましょう。
症状がだんだんひどくなる場合や頻繁に起きる場合は、糖尿病や腰椎椎間板ヘルニアなどの病気が隠れている可能性があります。その場合は、内科や整形外科、神経内科に行き相談してみましょう。医師の診断によってはこむら返りに効く薬が処方されます。
こむら返りは、健康な人にも起こる症状です。ほとんどの場合は、日々のセルフケアや応急処置を行えば、病院に行く必要はありません。しかし、病気が隠れている場合も考えられます。こむら返りが頻繁に起こる場合は、できるだけ早く病院に行き相談してみましょう。