耳管狭窄症になる原因はひとつじゃない?!

2017/11/16

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

耳管狭窄症は、耳が詰まったように感じたり、こもって聞こえるようになってしまう病気です。飛行機に乗ったときにも同じ症状が現れますが、耳管狭窄症になるとこの症状がもっと重く感じることもあります。この記事では、耳管狭窄症の原因について解説しています。根本改善のためにも、今回の記事を治療に役立ててください。

耳管狭窄症って、どんな病気なの?

耳管は、鼓膜の内側と鼻の奥をつないでいる器官で、換気をすることで中耳の中の圧力を調整しています。耳管狭窄症は、この耳管の換気機能が低下する病気であり、耳が詰まったように感じたり、音がこもって聞こえるなどの症状が現れます。通常は唾を飲み込んだり耳抜きをすると治りますが、ひどくなると治まりにくくなることがあります。このような症状は高層ビルのエレベーターや飛行機など、気圧の変化が著しい環境に身をおくことでも起こりますが、耳管狭窄症の人はこの症状をさらに強く感じる傾向があります。

耳管狭窄症を発症する原因とは

耳管狭窄症は、鼻炎や鼻風邪、副鼻腔炎などで起こる鼻の粘膜の腫れが耳管を防ぐことが原因のひとつです。ただし、耳管狭窄症の原因はさまざまにありますので、決定づけるのは難しいといわれています。

たとえば、鼻と喉の境界にある上咽頭に位置するアデノイドという部位が腫れたり、肥大化したり、もともと大きかったりすることも耳管狭窄症の原因になります。その他、腫瘍による圧迫が原因になることもあります。

耳管狭窄症と間違いやすい病気とは?

耳管狭窄症に似た症状を持つ病気として、耳管開放症という病気があります。過度なダイエットで耳管出口周辺の脂肪分が失われると、開閉機能が正常に働かなくなってしまうということが原因のひとつです。

他にも、耳が詰まった感じがする症状を引き起こす病気として、急性中耳炎や滲出性中耳炎、突発性難聴、メニエール病など様々なものがあります。特に突発性難聴などは治療が遅れたことでまったく聞こえなくなってしまう可能性のある病気です。耳が詰まっている感覚だけで耳管狭窄症とは判断できませんので、まずは病院を受診して、原因にあわせた正しい治療を受けるようにしましょう。

治療法について

耳管狭窄症の治療は、鼻炎や副鼻腔炎など、原因となる病気を取り除くことから始まります。鼻の病気が原因になることが多いため、鼻ネブライザーが使われるのが一般的です。原因の病気が治癒すれば耳管狭窄症の症状も治まっていきますが、改善しない場合は鼓膜チューブをさしこみ換気を行うこともあります。

治療は長期間に及ぶことが多いため、自己判断で中止してしまう人も多いといわれていますが、再発防止のためにも最後まで治療を続けることが重要です。

おわりに:耳管狭窄症は、原因に合わせた治療が重要。ほかの病気と鑑別するためにも必ず病院を受診しよう

耳管狭窄症の主症状である音のこもりや耳の詰まり感は、中耳炎や突発性難聴、メニエール病など他の病気によって起こることもあります。また、耳管狭窄症の治療は原因となる病気の治療が基本です。根本からの治癒と他の病気との鑑別のためにも、必ず病院で治療するようにしましょう。

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