ウイルスや細菌が原因の胃腸炎、どうすれば予防できる?

2017/11/28

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

胃腸炎の原因の多くがウイルスや細菌によるものと言われています。今回の記事では、そんなウイルスや細菌による胃腸炎について、予防法を中心にお伝えしていきます。

胃腸炎を発症してしまうのはなぜ?

胃腸炎の原因には、ウイルス、細菌、寄生虫、化学物質、薬、ストレスなどさまざまなものがありますが、今回はウイルスと細菌による胃腸炎について説明しましょう。

ウイルスや細菌による胃腸炎は、主に汚染された食品を摂取することにより、体内で増殖した細菌やウイルスが胃腸に直接作用することで起こります。

ウイルス性胃腸炎の原因となるウイルスは「ノロウイルス」「ロタウイルス」「アデノウイルス」などです。ロタウイルスやアデノウイルスは乳幼児の感染が多く見られます。

一方、細菌性胃腸炎の原因菌はさまざまですが、代表的なものとして「カンピロバクター」「出血性大腸菌」「黄色ブドウ球菌」「サルモネラ菌」などがあります。細菌によって潜伏期間や症状が異なるのが特徴です。

胃腸炎を予防するために何をすべき?

胃腸炎の予防には何をするのが大切なのでしょうか。

手洗いが重要

食品を触る前、食事を摂る前には手洗いをきちんと行うことが重要です。一見綺麗に見える手も、実は汚れや細菌などがたくさん付着しています。水洗いだけでは十分に洗浄されないので、ハンドソープを使用して正しい方法で手洗いをすることが重要です。では、正しい手洗いの方法を説明します。

・手を流水で十分に洗い流す
・ハンドソープを手に取って十分に泡立てる
・手の甲に手を重ね合わせて洗う
・指を組んで指の間を洗う
・親指を握って洗う
・手のひらのシワと指先も洗う
・手首も洗う
・十分に流水で洗い流す
・清潔なタオルやペーパーで水分をふき取る

綺麗に洗っているつもりでも、洗い残しは多いものです。隅々まで洗いましょう。また、ハンドソープは泡で出てくるタイプだと、小さなお子さんも洗いやすいのでおすすめです。

調理するときのポイント

ウイルスや細菌性の胃腸炎は、食べ物の摂取が原因で起こることが多いです。そのため、調理する際は、食品を中心部までしっかり加熱することを心がけましょう。中心温度が75度の状態で1分以上加熱すると、ほとんどの細菌は死滅します(ノロウイルスの場合は85度で1分以上加熱する必要があります)。

また、調理後の食品は速やかに食べることをおすすめします。調理後、食品内の温度が下がっていくと細菌が繁殖しやすい環境になります。すぐに食べない場合は、冷蔵庫で保管しましょう。なお、保管していた食品は食べる前に再度加熱してください。

そのほかに、食材を切ったまな板や包丁を介して、他の食材が細菌やウイルスに汚染されることもあります。食品を切ったら洗浄しましょう。

もし、胃腸炎になってしまったら・・・

ウイルス性胃腸炎は、症状に応じた対症療法を行うことになります。なお、嘔吐や下痢で脱水気味になりやすいので、しっかりと水分補給をしましょう。もし脱水症状になってしまったら輸液療法が必要になります。また乳幼児や高齢者の方は、嘔吐したものが喉に詰まらないよう注意しましょう。

細菌性胃腸炎では、必要に応じて薬物療法を行います。こちらも脱水症状にならないように、こまめに水分補給をしてください。

おわりに:ひとつひとつの予防策を徹底しよう

ウイルスや細菌による胃腸炎を予防するには、手洗いや調理器具の清潔を保つ、食材はしっかり加熱する、調理後すぐに食べる、といったひとつひとつのことを徹底することが大切です。いま一度、習慣を見直してみましょう。

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