淋病の症状を知って早めに対処しよう!

2017/12/25

山本 康博 先生

記事監修医師

東大医学部卒、独立行政法人国立病院機構東京医療センター

山本 康博 先生

淋病は男女双方に感染する可能性がある性感染症です。ただし、男女で症状の現れ方が違い、咽頭(いんとう:のど)に感染することもあるので注意が必要です。この記事では淋病の症状について解説しています。早期に治療を始めるためにも、きちんと理解しておきましょう。

淋病の症状:男性の場合

男性が淋病に感染した場合は、大半の人が何かしらの症状が現れます。
感染後5日前後で尿道が痒くなる、排尿時に鋭い痛みを感じる、膿や少量の出血がペニスから出てくる、ペニス全体が腫れあがるなどの症状が出始めます。
これらは尿道炎の症状として現れますが、尿道からでる膿が黄白色で量が多く、粘り気があるというという特徴があり、排尿してから30分以上もするとペニスの先の外尿道口から新たに膿が出てくるのが一般的です。

男性の淋病の症状はわかりやすいといわれていますが、中には淋病に感染しても1ヶ月ぐらい症状が現れないこともあるので注意が必要です。

淋病の症状:女性の場合

男性の淋病はが症状が出やすいのに対し、女性の淋病は症状が出ることがほとんどありません。
女性が淋病に感染しても、症状が出るのは1割程度であり、感染に気づかず治療されないまま過ごしてしまうことが問題になっています。

女性の淋病は最初に子宮頸部や子宮頸管に感染し、子宮頸管炎を発症するといわれています。
子宮頸管炎になるとセックス時の痛みや不正出血、下腹部の違和感、そしてオリモノの量が増えたり黄色から緑白色の膿のようなオリモノが出ることもあります。

ただし、このような異常が起こる人はごく一部で、無症状の人の多くが治療を受けずに放置することになるため、知らずに感染を拡大させてしまったり、母子感染によって赤ちゃんに感染させてしまったり、子宮内膜炎や卵管炎、骨盤腹膜炎を引き起こし、子宮外妊娠や不妊のトラブルに発展してしまう可能性もあるのです。

淋病の症状:咽頭へ感染した場合

咽頭(いんとう:のどのこと)への淋病の感染は、オーラルセックスの際に尿道や腟に潜んでいる淋菌が喉に感染することが主な原因です。近年では、特に風俗店での感染が多いといわれています。

喉に感染した場合も喉に炎症を起こさず無症状のことも少なくありません。
ただし中には風邪のような症状や喉の痛み、食べ物を飲みこむときの不快感、発熱といった症状が出ることもあります。

体が弱っているときや入ってきた淋菌の量が多いときなどに重症化しやすく症状も出やすくなると考えられていますが、風邪と勘違いしてしまうことも多く、きちんとした検査や治療を行わない人も多いといわれています。
淋病は病院できちんと検査をしない限り感染に気づくことはほとんどできません。思い当たるきっかけがある場合や、疑わしい症状がある場合は、病院で検査して適切な治療を受ける必要があります。

おわりに:気になる症状があれば、すぐに病院で診てもらおう

女性の淋病治療が遅れることのリスクについては上記で説明していますが、男性が治療が遅れた場合も精巣上体炎や前立腺炎などの病気に発展するリスクがあるため注意が必要です。発症した場合、睾丸が腫れて痛みで歩けなくなることもあり、男性不妊の原因にもなります。

また淋病に感染しているとHIVなど他の性行為を介して感染する疾患にも感染する率が上昇するため、重複感染することで治療期間も長期化する可能性があるのです。

このようなリスクはありますが、淋病は初期の段階で治療を開始すれば比較的治りやすい病気とされています。そのため、治療のためには早期発見がとても重要です。男性なら排尿時の痛みやペニスからの膿、女性ならば下腹部の違和感やオリモノの増加など、淋病が疑われる症状が少しでもみられるようならば、すぐに病院で検査を行うようにしましょう。

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