記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/3/8
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
現在、10代20代の男性で「若ハゲ」に悩む方が増えていると言われています。この若ハゲの原因としては、どんなことが考えられるでしょうか?日常生活上の注意点と併せて、解説していきます。
まだ若いのに薄毛や抜け毛の症状が気になっている人や、自分は若ハゲなのではないかと悩んでいる人は、実は少なくありません。しかしどの程度の症状であれば若ハゲに該当するのか、その判断基準はなかなか難しいものです。
一つの目安ではありますが、若ハゲの基準としては、おでこが広くなった、頭皮が透けて見える範囲が広くなった、抜け毛が急に増えた、髪の毛が細くなったなどが挙げられます。生まれつきおでこが広い場合や髪の毛が細い場合などは、遺伝によるものであるため薄毛とは言えないでしょう。そしてどんな人でも1日に100本程度は髪の毛が抜けおちるため、急激に抜け毛が増えたのでなければ特に心配は要りません。ただし、これらの症状が進行しているのであれば、若ハゲの可能性が考えられます。
近年では、10代や20代の若い人の抜け毛や薄毛、いわゆる若ハゲも多く見られるようになってきました。薄毛の症状は少しずつ進行するため、なかなか気がつきにくいものです。若いうちにはあまり深刻には感じていないかも知れませんが、これを放置していると少しずつ症状が進行することとなります。
若ハゲの特徴としては、髪の毛にハリやツヤ、コシがなくなる、髪の毛が柔らかく細くなり、抜け毛が増えることが多く見られます。薄毛の症状がみられるのは主に頭頂部や生え際の部分であり、ときには円形脱毛症のように部分的に薄毛の症状が発生することもあります。
若ハゲの原因はさまざまで、複数の原因が重なり合い、症状があらわれているケースも少なくありません。
まず原因の一つに、AGA(男性型脱毛症)が挙げられます。AGAは、男性ホルモンの一つであるテストステロンが変化した、「ジヒドロテストステロン(DHT)」という別の男性ホルモンの影響で引き起こされる脱毛症です。テストステロンをDHTへと変換する酵素・5α‐リダクターゼの量が多い方は、AGAになりやすい体質といえます。また、こういった体質は遺伝することがあります。
他には、食事や睡眠などの生活習慣の乱れ、ストレス、過度なパーマやヘアカラー、間違った頭皮のケアなども、若ハゲの原因として考えられています。
若ハゲを改善するには、まず日常的な対策として、生活習慣の見直しをはかることが大切です。日々の食事を外食やお総菜に頼っている人も多いかもしれませんが、食事では栄養バランスに気をつけて、特に髪の毛に良い成分をしっかりと摂取しましょう。なお、逆に過度のダイエットをしてしまうと、体の末端である髪の毛に栄養が行き届かず、若ハゲが進んでしまう恐れがあるので、ダイエット中の方は健康的な減量を心がけてください。
また、ストレスも若ハゲの原因となることがあるので、上手なストレス発散方法を見つけることも大切です。薄毛や抜け毛で悩み続けることもストレスの要因となるため、一度専門外来を受診することもおすすめします。
若ハゲの原因として多いのがAGAですが、他にも生活習慣の乱れなどによって若ハゲになってしまうケースも少なくありません。若ハゲにお悩みなら、まずご自身の生活習慣を見直してみましょう。もしセルフケアでも改善しなければ、AGAが原因の可能性があるので、専門外来で一度ご相談ください。