記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/3/8
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
糖尿病や糖尿病予備軍の方は、食後の血糖値が急上昇しやすく、さまざまな健康リスクを抱えると言われています。では、食後の血糖値の上昇を穏やかにするには、どんな方法が効果的なのでしょうか?おすすめの食べ物をご紹介していきます。
糖分が含まれた食事を摂ると、血糖値が上昇してしまうことがありますが、健康な方であればほどなくして血糖値は正常範囲に戻ります。しかし、何らかの原因で血糖値を上手くコントロールできなくなっている場合、高血糖の状態が続き、認知症や動脈硬化による心筋梗塞、脳梗塞などにつながる危険性があります。
そもそも、糖分は血液中に溶け込んで体中に運ばれるのですが、その量についてはインスリンの働きで制御されているのが正常な状態です。しかし、糖尿病などでインスリンの機能が正常ではなくなっている場合には、糖分をコントロールできずに大量の糖分が血管に急激に溢れ、血管にダメージを与えてしまう恐れがあるのです。
食後血糖値が心配な方は、アーモンドを上手く取り入れていくことで食後血糖値の上昇を抑えられるかもしれません。アーモンドのどの機能成分が関係しているのかはわかりませんが、アーモンドの摂取によって、血糖値の抑制とインスリンの分泌が促進されることが、とある研究で明らかになったのです。
また、アーモンドの血糖値抑制機能を最大限に引き出すにはどうすれば良いのかについても、実験から明らかになりました。それは糖分と同時に摂ることです。食後30分にアーモンドを食べるよりも血糖を抑え、インスリン分泌を促したというデータがあります。
お酢と納豆についても、摂取することで血糖値の抑制に効果が見込めることがわかってきました。
まず、食酢に含まれる酢酸と呼ばれる成分は、糖分の消化をゆっくりにする機能があると言われ、結果的に血糖値の上昇を穏やかにすると考えられています。お酢のとり方としては飲み物に混ぜてもいいですし、和え物に使っても効果があります。酢は熱でも変質しにくいので、幅広い食事に使いやすいのが大きなメリットです。
また、納豆を白米と一緒に摂取した実験でも、血糖値の上昇が穏やかになることが判明しました。納豆にはレシチンが含まれていますが、この成分が血糖値の抑制に一役買っていると考えられています。
今後も詳しい研究が必要とされますが、アーモンドや納豆、食酢には、食後の血糖値上昇を抑制する効果が一定程度認められています。高血糖などでお悩みの方は、早速今日の献立に取り入れてみてはいかがでしょうか。