高血圧の予防の効果もあると考えられている「トチュウ」とは?

2018/4/5

山本 康博 先生

記事監修医師

東大医学部卒、独立行政法人国立病院機構東京医療センター

山本 康博 先生

その栄養成分から、高血圧の予防効果があるとされる植物「杜仲(トチュウ)」は、健康茶「杜仲茶」としても販売されています。今回はこのトチュウの効能を中心にご紹介していきます。

杜仲(トチュウ)とはどんな植物?

杜仲(トチュウ)とは、中国南西部に自生する植物です。氷河期を生き抜いたとされており、その葉にはタンパク質、カルシウム、リン、カリウム、亜鉛、鉄分などが豊富に含まれています。葉を利用した健康茶は高い栄養成分で注目されています。

杜仲の樹皮は生薬として利用されており、頻尿や高血圧の改善、肝機能や腎機能の強化などの効果が期待されています。杜仲の葉には、杜仲葉配糖体(とちゅうようはいようたい)と呼ばれる成分が含まれており、これらは人の副交感神経に作用し血管を拡張させることで、血圧の上昇を抑制する働きがあると考えられています。

また、杜仲の葉の抽出物には、脂肪燃焼を促進したり、代謝機能を改善することによってメタボリックシンドロームに対する効果が期待できます。杜仲の樹皮にはリグニンという成分が含まれており、ストレスや癌に有効であるとも言われています。

杜仲茶とは?

杜仲茶とは、中国の四川省原産の杜仲の葉を煎じて飲む健康茶で、中国では古くから高貴な薬として飲まれています。

杜仲茶には鉄、亜鉛、カリウム、マグネシウムなどのミネラルやビタミンCが豊富に含まれています。血圧を下げる効果も期待でき、他にも肥満対策などさまざまな効果が期待されています。また、日本の特定保健用食品(トクホ)にも採用されています。

杜仲茶の味はプーアール茶と似た特有のものがありますが、さっぱりとしていて飲みやすいと言われています。

トチュウは高血圧に効くって本当?

杜仲には血圧を下げる効果が期待できます。

先ほども取り上げたことですが、杜仲に含まれる杜仲葉配糖体成分は、体内に吸収されると副交感神経に作用し、血管を拡張させます。その結果、血流がよくなることで血圧の上昇を抑制できると考えられています。また高血圧によって発症するしびれやめまい、腰痛、血栓などにも効果が期待できると言われています。

他にもあるトチュウの嬉しい効果とは

杜仲には高血圧改善の他にも大きく3つの効果が期待できます。

一つ目が、肥満を予防する効果です。杜仲に含まれるゲニポシド酸には、血中糖質や内臓脂肪蓄積を抑えたり、体内のインスリンの働きを助ける効果があると言われています。また、アディポネクチンという脂肪を燃焼させる働きがあるホルモンを増加させることが確認されています。

二つ目が、むくみを予防し改善する効果です。杜仲に含まれるピノレジノール・ジグルコサイドという成分には、体内の老廃物を排出させる働きがあります。

三つ目が、記憶力や学習能力を向上させる効果です。杜仲茶に含まれるイリドイドという成分には、記憶力の低下を抑制したり、認知症を予防する効果があるとされます。

おわりに:古くから伝えられる杜仲茶の効果をうまく取り入れよう

杜仲は豊富に含まれる成分によって、高血圧改善、メタボリックシンドローム予防、むくみ改善、記憶力向上などさまざまな効果が期待できます。杜仲は、古くから高貴な薬として珍重され人々の健康を支えてきました。あなたも杜仲茶を生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

厚生労働省 の情報をもとに編集して作成 】

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