コンドロイチンはグルコサミンと一緒に摂ると良いって本当?!

2018/4/5

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

関節痛の緩和に効果があると人気の「コンドロイチン」のサプリ。実は「グルコサミン」と一緒に摂取することで、相乗効果が期待できると言われているのです。詳しくは以降で解説していきます。

冷凍宅配食の「ナッシュ」
冷凍宅配食の「ナッシュ」

コンドロイチンの特徴

コンドロイチンはムコ多糖体と呼ばれるネバネバした物質です。ムコ多糖体は、体を構成するさまざまな要素を結びつけ、コラーゲンと一緒にそれを保護し栄養補給する働きがあります。保水性が非常に高く、細胞を正常に保つために保湿性と弾力性を与え、栄養の吸収、消化、代謝を促します。

コンドロイチンは、特に関節の軟骨に多く存在しています。不足すると、軟骨が弾力性や保水性を失ってしまいます。その結果、軟骨がすり減り、関節痛や腰痛を引き起こします。また、肌のハリや弾力性が失われてしまい、シワにつながることがあります。

コンドロイチンは成長期には体内で生成されますが、加齢とともに生成される量が減少していきます。中高年になると、必要量の20分の1程度しか生成されなくなります。コンドロイチンを多く含む食品としては、納豆、山芋、おくら、海藻、うなぎなどがあげられます。

コンドロイチンの重要性について

人間の体の約6割は水分でできています。年齢によって体内の水分量は異なり、新生児だと約8割、子供が約7割となります。加齢とともに水分量は減少していき、70~80歳になると約4割程度にまで減少します。水分は体の細胞にも含まれており、タンパク質、糖質、脂肪などのさまざまな要素を結びつけています。水分がなくなると栄養をしっかりと取り込めなくなって、体が機能しなくなっていきます。このため、保水力のあるコンドロイチンを日常的に摂取することが大切なのです。

コンドロイチンとグルコサミンには相乗効果がある?!

コンドロイチンとグルコサミンは、ともに軟骨に働きかける成分です。

グルコサミンとは軟骨成分のひとつで、ブドウ糖から合成されるアミノ酸の一種です。軟骨の材料となる成分で、細胞や組織を結合したり、軟骨を再生する働きがあります。

一方、コンドロイチンは高い保水性があり、水分を吸収する働きがあります。グルコサミンをこのコンドロイチンを一緒に摂取することで、相乗効果を発揮し、関節痛のさらなる緩和などの効果が期待できます。ちなみにグルコサミンも、コンドロイチンと同様に体内で生成されますが、加齢とともに生成量は減少していきます。

おわりに:グルコサミンと一緒にコンドロイチンを摂取しよう!

加齢とともに軟骨が弾力性や保水力を失うと、関節痛が起きやすくなっていきます。高い保水性があるとされるコンドロイチンと、軟骨を再生する働きがあるとされるグルコサミンを一緒に摂取することが膝を守ることにつながります。効率よく関節痛を緩和していきましょう。

関連記事

この記事に含まれるキーワード

軟骨(2) 加齢(29) コンドロイチン(3) グルコサミン(2) 保水力(1)