骨がスカスカに。骨粗鬆症とはどんな病気?

2017/3/21

佐藤 典宏 先生

記事監修医師

産業医科大学第1外科

佐藤 典宏 先生

太くて強い骨は、通常20代をピークに形成され、それ以降、骨量が減っていきます。
そこで生じ得る「骨粗鬆症」。一体どんな病気なのでしょうか?
この記事では骨粗鬆症とはどのような病気かご紹介します。

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骨粗鬆症とは?

骨粗鬆症は骨の病気です。 身体が骨を多く失ったとき、体が十分な骨をつくらなかったとき、またはその両方によって起こります。 これは、骨量の減少と呼ばれ、 時間の経過とともに骨を弱くし、折れやすくします。
総骨量はピークに達したら(通常は20代中頃)、そこからすべての成人で減少し始めます。 とくに、女性は男性より骨粗鬆症を発症する可能性が高いといわれています。
これは下記の要因によるものです。
・女性は男性よりも骨量が少なく、長生きのためカルシウムを減らす傾向があります。
・女性は、エストロゲンレベルが低下する閉経後に骨量減少の速度が上がります。 卵巣がエストロゲンを作るので、両方の卵巣が手術によって除去されると、骨損失がさらに速まることもあります。 なお、男性の場合でも加齢に伴い骨粗鬆症を発症する危険性はあるため、油断はできません。

骨粗鬆症の人の運動

骨粗鬆症による骨折のリスクが高い、特に脊椎を骨折するリスクが高い場合、背中に気を遣わなければなりません。重いものを持ち上げるときは、膝を曲げるようにしてください。変な体勢でしゃがんだり、持ち上げる動きはしないようにしましょう。また、激しい運動をする際には、注意が必要です。これらについては、医師がアドバイスをくれるでしょう。

骨粗鬆症にならないために ~丈夫な骨を維持するために~ 

骨粗鬆症の予防は、早ければ骨の成長が始まる幼少期からはじめることができ、一生涯続けることができます。年を重ねても健康な骨を維持するためには、一生かけて骨をケアしなければなりません。
では、一生強くて健康な骨を維持するためにはどう生活したら良いでしょうか?
以下にてそのコツを紹介します。
・カルシウムを多く含む健康でバランスの良い食生活をしましょう
・太陽の光、食べ物、サプリメントでビタミンDを補いましょう
・定期的な運動を行いましょう
・喫煙やお酒の飲みすぎ、その他の健康を害するものを避けましょう
更年期障害や骨折のリスクの高い人にも、上記は効果的です。骨量の減少を防ぎ、転倒のリスクを低くします。
お年寄りが強い骨を作って維持できるよう、その他食事やエクササイズ等について医師からアドバイスをもらい日々実践していくと良いでしょう。

おわりに

早くから骨の健康を気遣うということは、投資のようなもので、気遣えば気遣うほど、年をとったときに健康で自立した生活が送れるという配当金がもらえるようなイメージです。
骨の健康を維持することで、骨粗鬆症や転倒による骨折リスクを減らすことができるだけでなく、年をとっても趣味などの生活を楽しみ続けられることができます。
他人事と捉えず、若いうちから早めに骨に気を遣えると良いですね。

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