帯状疱疹って市販薬を飲めば治せるの?使ってはいけない市販薬は?

2018/4/25

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

水ぶくれや皮膚の痛みを伴う帯状疱疹ですが、市販薬での治療も可能なのでしょうか?また、帯状疱疹のときに使ってはいけない薬はあるのでしょうか?詳しく解説します。

帯状疱疹は市販薬で治せるの?

市販薬では、帯状疱疹の痛みや水ぶくれ、発疹を根本的に治療する薬はありません。帯状疱疹の症状を引き起こしているのは、水疱瘡の原因となるウイルスです。帯状疱疹では、かゆみや頭痛、発熱などの症状もありますが、市販されているかゆみ止めや頭痛薬は、ウイルスの活動を抑制する効果はありません。そのため、帯状疱疹を市販薬のみで治すことは難しく、症状が悪化する前に医療機関を受診して治療を開始することがのぞまれます。

帯状疱疹の治療に使う薬ってどんなもの?

帯状疱疹の治療の中心となる薬は、ウイルスに対する「抗ウイルス薬」です。帯状疱疹は、水疱瘡の原因となるウイルスが引き起こしています。このウイルスはヘルペスウイルスに分類されます。

最初にウイルスに感染すると、まずは水疱瘡を発症します。その際、人間の身体はウイルスに対抗するための抗体をつくりだします。水疱瘡から回復しても、ウイルスは身体の中の神経に潜んでいますが、抗体が見張っているため静かにしているしかありません。しかし、加齢やストレス、疲労などにともなってウイルスの暴走を抑えきれなくなると、今度は帯状疱疹という形で症状があらわれます。帯状疱疹の治療では、この暴走したウイルスがそれ以上増えるのを抑えるため、抗ヘルペスウイルス薬を服用するのが主流です。

抗ヘルペスウイルス薬は、医師の診断のもとで処方される薬のため、一般的なドラッグストアで手に入るものではありません。

痛みがひどいとき、痛み止めを飲んでもいい?

帯状疱疹の特徴的な症状として「痛み」があります。痛みは、ピリピリ、チリチリ、チクチクといった何かに刺されているような痛みもあれば、焼けるように強く痛むこともあります。痛みの感じ方は人によっても、また重症度によってもさまざまです。

普段と違う痛みを感じたら、すぐにでも病院を受診することが望ましいのですが、さまざまな事情ですぐに行けないという人もいるでしょう。その際には、あくまでも応急処置として市販の鎮痛剤を服用するという方法もあります。ただし、帯状疱疹のようにウイルスが原因の病気では、使ってはいけない薬があります。ドラッグストアで購入する際にも、必ず薬剤師など適切な知識のある人に相談をしましょう。

先述したように、市販薬では帯状疱疹を治すことはできません。帯状疱疹は治療を先延ばしにすることで症状が悪化したり、後遺症がのこったりすることもあります。あくまでも緊急の対処ということを理解のうえ、できるだけ早く受診をしましょう。

帯状疱疹のとき、使ってはいけない薬は?

帯状疱疹はウイルスが原因の病気です。そのため、ウイルスに対しての効果が期待できず、かえって重篤な症状につながってしまう薬もあります。

バファリン®

バファリンの主成分はアスピリンです。アスピリンはウイルス性の病気では禁忌の成分です。重篤な障害に繋がる危険性があります。

リンデロン®

ステロイドと抗生物質が配合された薬であり、ウイルスには効能がありません。帯状疱疹以外の診断で処方され家庭に保管されていることがありますが、帯状疱疹においては症状を悪化させる可能性があります。

ムヒ®

虫刺されには定番のムヒですが、ステロイド剤が含まれています。ステロイド剤は症状を悪化させる可能性があります。

そもそも、帯状疱疹は医療知識のない人が判断・治療するのは難しい病気です。たとえ、応急処置としての薬の使用でも安易な自己判断はしないようにしましょう。繰り返しになりますが、早期に医療機関を受診し、適切な治療を受けましょう

おわりに:病院を受診し、抗ウイルス薬での治療を開始することが大切

残念ながら、帯状疱疹は市販薬のみで治すことはできません。応急処置的に市販薬を用いることはありますが、安易に自己判断をしてしまうと症状を悪化させることもあります。抗ヘルペスウイルス薬での治療を開始することが早い回復につながります。

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