記事監修医師
前田 裕斗 先生
2018/6/25 記事改定日: 2019/7/23
記事改定回数:1回
記事監修医師
前田 裕斗 先生
妊娠初期になると茶色やピンク色のおりものが出ることがありますが、この茶色いおりものはいつから始まっていつまで続くのでしょうか?
また、茶色いおりものが出ると何か問題があるのでしょうか?
この記事で、妊娠初期と茶色いおりものの関係をお伝えします。
個人差はありますが、妊娠の兆候として体にさまざまな症状があらわれる時期は妊娠3週~5週目ごろといわれています。
その中で、妊娠超初期にはホルモンバランスが大きく変化するため、おりものの量が変化したり、少量の出血によって色が茶色やピンク色に変わったりといった変化が起こる妊婦さんもいます。
ただし、妊娠したら必ずおりものが茶色やピンク色になるというわけではないため、おりものだけで妊娠しているかどうかの判定は難しいです。正確な結果を知りたいときは、医師の診察を受けるようにしましょう。
着床時に子宮内膜が傷ついて出血する着床出血や、胎児が成長するときに子宮内の毛細血管が切れることによって、妊娠中は出血しやすくなっています。出血すると血液が体内で酸化しておりものに混ざるので、おりものが茶色やピンク色になって体の外に排出されます。
茶色やピンク色のおりものが続く期間は、妊娠初期の出血がいつまで続くかによって異なります。また、出血が治まるまでの期間には個人差があるため、茶色やピンク色のおりものがいつまで続くかどうかは一概には言えません。
おりものが増えると細菌が繁殖・感染しやすくなるので、予防のためにトイレの後や入浴時には外陰部を清潔にしましょう。また、おりものシートや下着は、こまめに交換するのがおすすめです。
先述したように、茶色いおりものは妊娠初期の特徴もあるので、基本的には心配する必要はありません。ただ、なかには何らかの異常が隠れている可能性があります。「いつもより茶色いおりものの量が明らかに多い」「鮮血のようなおりものが出る」「腹痛を伴う」など、気になる変化がみられたときは、すみやかに産婦人科を受診するか、もしくは産婦人科に連絡して医師からの指示を仰ぎましょう。
茶色いおりものが出ていると同時にお腹の張りや腹痛がある場合は、流産や切迫流産を引き起こしている可能性があります。
また、細菌性腟症などの腟の病気や、子宮頸管炎(しきゅうけいかんえん)や子宮頸管ポリープなどの子宮の病気が隠れている可能性もあるので、速やかに産婦人科で診察を受けてください。
妊娠初期は出血が起こりやすいため、おりものに血が混じって茶色やピンク色のおりものが出やすいです。基本的には心配ありませんが、茶色のおりものと同時に腹痛やお腹が張った感覚があれば切迫流産または、腟や子宮の病気が起きている可能性が高いので、早急に病院を受診するようにしてください。