妊娠中に尿蛋白が出やすいのはどうして?改善することはできる?

2018/6/14

前田 裕斗 先生

記事監修医師

国立成育医療研究センター フェロー

前田 裕斗 先生

尿蛋白(にょうたんぱく)は名前の通り「尿に含まれるタンパク質」を指します。一般的には、タンパク質は血液の成分と一緒に腎臓を通過して体内に戻されるため、尿にタンパク質が混じることはありません。ですが、何らかの原因で腎臓がうまく機能していないと尿蛋白が出やすくなります。
今回は、尿蛋白が妊娠中に出やすい原因と改善方法をお伝えします。

妊娠中に尿蛋白が出やすい原因は?

妊娠中に尿蛋白が出やすい主な原因は、妊婦さんの腎臓が自分の血液に加えて赤ちゃんの血液もろ過していることです。そうすると通常時よりも腎臓に負担がかかり腎機能が低下して、尿蛋白がでやすくなってしまいます。また、睡眠不足や運動不足の腎機能を低下させる原因になるので注意が必要です。

妊娠中の尿蛋白、結果のプラス、マイナスって?

尿にタンパク質が含まれていたら尿蛋白の項目に「プラス」と書かれます。
また、プラスの横の数字が大きくなるほど尿蛋白の量が多いという意味で、例えば「1+」「2+」「3+」「4+」の場合は「+4」の尿蛋白の値が最も高いということです。

(※尿蛋白はマイナスになっているのが正常ですが、「プラスマイナス」と表記された場合は「プラスが疑われる」という意味の「1+」に近い状態をあらわしています)

妊娠中は普段よりも尿蛋白が出やすいため、「プラスマイナス」や「1+」が1回出たらすぐに問題になるというわけではありません。
そのような場合は次回とそれ以降の妊婦健診のときの尿蛋白の数値を見て判断することが多いです。

尿蛋白を改善するための食事ってどんなもの?

尿蛋白が検出された場合、特に妊娠高血圧症候群の可能性があるようであれば、食生活の見直しや改善が求められます。
特に大切なのは、

・塩分を控えること

・摂取カロリーを意識すること

上記2つのポイントです。

塩分の摂りすぎに注意

妊娠初期は食べられるものを少しずつでも食べることが大切ですが、塩分を摂りすぎると尿蛋白が出やすいので注意しましょう。
つわりが軽くなったら和食中心の食事に切り替える、減塩の調味料を使う、香辛料などのスパイスを使って料理するなどの工夫をして食事の塩分を減らしていきましょう。

摂取カロリーを意識しよう!

妊娠中期~後期は食欲が戻りやすくなるため食事量が増えがちになりますが、意識して摂取カロリーを管理しましょう。例えば、食べ過ぎたと思ったら翌日は食べる量を控える、炭水化物を減らして野菜類を多めに食べるなどして、体重が増えすぎないようにしましょう。

尿蛋白を出さないための対策は?

先述の通り、睡眠不足や運動不足もまた尿蛋白が出る原因になります。
そのため、以下のような方法で睡眠・運動不足を解消することが大切です。

睡眠はたっぷりと!

つわりをはじめとした体調の変化によって眠れないこともあるでしょうが、昼寝などを取り入れて睡眠時間をしっかり確保しましょう。

運動で腎機能の回復を目指そう

妊娠初期には無理をする必要はありませんが、妊娠16週目以降の「安定期」に突入して体調が良くなってきたら運動を取り入れてみてください。
運動はウォーキングやストレッチ、マタニティヨガなどの軽めのものからはじめるのがおすすめです。

妊娠中の運動は尿蛋白だけではなく他の妊娠中のトラブルの予防や、出産に向けた体力づくりにもなるので、無理をせずに続けていくと良いでしょう。

おわりに:妊娠中の尿蛋白値は食事・睡眠・運動で抑えよう!

妊娠中は通常よりも尿蛋白が出やすいですが、日頃から食事内容や量、睡眠不足にならない、運動を取り入れる・・・などの工夫することで数値の上昇を抑えることができます。
妊娠中は、普段よりも意識的に健康的な生活習慣を送るようにましょう。

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妊娠中(37) 塩分(36) 尿蛋白(1) 腎機能(1)