記事監修医師
前田 裕斗 先生
2018/5/28 記事改定日: 2019/9/3
記事改定回数:1回
記事監修医師
前田 裕斗 先生
妊娠検査薬は妊娠したかどうかを手軽に確かめることができますが、結果が100%正しいわけではありません。妊娠していたのに、検査薬絵は陰性反応が出るという可能性は十分にあります。
この記事では、妊娠しているのに妊娠検査薬で陰性がでてしまう理由について解説していきます。
妊娠しているにも関わらず、妊娠検査薬で陰性の判定が出る場合があります。
その主な原因は2つあります。
「検査のタイミングが早すぎた」場合、陰性の判定が出ても妊娠していることがあります。
妊娠検査薬には、早期妊娠検査薬と一般妊娠検査薬があり、早期妊娠検査薬は少ないホルモン量でも検知可能なため生理予定日から使用可能ですが、一般妊娠検査薬は生理予定日の約1週間後からの使用となります。
それぞれ使用可能時期より早く検査してしまうと、妊娠していても陰性反応が出てしまうことがあります。
「排卵のタイミングのずれ」があったときも、陰性の判定が出ても妊娠していることがあります。
自分が把握している予定より実際の排卵日が遅れたときは妊娠が成立する時期が遅れるため、反応が陽性になるタイミングも遅くなります。
結果として検査薬を使うタイミングが予定より早くなり、陰性になってしまうことがあるのです。
日本の妊娠検査薬は90%以上の信頼性があるとされますが、100%ではありません。
妊娠が確定されるのは病院のエコー検査で胎のうが確認された場合です。
検査薬で陰性が出たときでも、病院で検査してみたら妊娠していたということはあります。
妊娠検査薬は、尿の中に排出されるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン:妊娠した状態を保つホルモンの分泌をうながすホルモン)の濃度に反応して妊娠を判定します。
しかし、
などの理由で反応しないことがあります。
妊娠検査薬はあくまでも妊娠した「可能性」を知るためのものです。
検査薬の結果がどちらであっても、妊娠の可能性があるようなら産婦人科で検査を受けるようにしましょう。
妊娠検査薬が陰性でも、次のような症状や身体の変化がある時は妊娠している可能性があります。
また、妊娠していない場合でも生理予定日を大幅に過ぎても生理が来ない場合はホルモンバランスなどに異常を来たしていることがありますので、できるだけ早く病院を受診しましょう。
実際には妊娠していないのに、妊娠したかのような症状があらわれる状態を、「想像妊娠(偽妊娠)」といいます。
といった妊娠初期症状と同様な症状があらわれ、まれにお腹が大きくなる女性もいます。
想像妊娠の原因はまだ明らかになっていませんが、「赤ちゃんが欲しい」という強い願望や、逆に「妊娠したくない」という大きな不安や恐怖によって精神的に不安定になり、ホルモンバランスが大きく変わって本当に妊娠したかのような症状があらわれるのではないかと考えられています。
ただし、想像妊娠で妊娠検査薬が陽性反応を示すことはありません。想像妊娠は病気ではないので治療法はありませんが、エコー検査などで妊娠を明確に否定する、精神的なストレスを取り除く、ホルモンバランスを整えることなどで、症状がなくなると考えられます。
日本の妊娠検査薬は90%以上の信頼性があるとされていますが、検査の時期や判定法などの条件を満たさない状態で使用した場合、反応がでないこともあります。
妊娠の可能性があるのであれば、産婦人科で検査を受けるようにしましょう。