妊娠検査薬で陰性だったのに、妊娠してるってことがあるの?

2018/5/28

前田 裕斗 先生

記事監修医師

国立成育医療研究センター フェロー

前田 裕斗 先生

妊娠検査薬は妊娠したかどうかを手軽に確かめることができますが、結果が100%正しいわけではありません。陽性反応が出たのに妊娠していない場合や、陰性反応が出たのに妊娠している場合があります。
この記事では、妊娠検査で陰性反応が出たのに妊娠している場合の原因について解説しています。妊娠や妊娠検査の正しい知識を身につけるための参考にしてください。

妊娠検査薬で陰性反応でも妊娠している可能性はある?

妊娠しているにも関わらず、妊娠検査薬で陰性の判定が出る場合があります。その主な原因は二つあります。

ひとつは、「検査のタイミングが早すぎた」場合です。妊娠検査薬には、早期妊娠検査薬と一般妊娠検査薬があり、早期妊娠検査薬は少ないホルモン量でも検知可能なため生理予定日から使用可能ですが、一般妊娠検査薬は生理予定日の約1週間後からの使用となります。それぞれ使用可能時期より早く検査してしまうと、陰性反応が出てしまうことがあります。

もうひとつは、「排卵のタイミングのずれ」です。自分が把握しているより実際の排卵日が遅れた場合、妊娠が成立する時期が遅れるため反応が陽性になるタイミングも遅くなります。結果として検査薬を使うタイミングが予定より早くなり、陰性になってしまうことがあります。

妊娠検査薬で陰性でも、病院で妊娠がわかることもある?

日本の妊娠検査薬は90%以上の信頼性があるとされますが、100%ではありません。妊娠検査薬は、尿の中に排出されるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン:妊娠した状態を保つホルモンの分泌をうながすホルモン)の濃度に反応して妊娠を判定します。しかし、使用する時期や判定法の条件を満たさない状態で使用したり、水分をとって尿が薄い状態になっていた、多胎妊娠時などで分泌量が多過ぎた、などといった理由で反応しない場合があります。

妊娠が確定されるのは病院のエコー検査で胎のうが確認された場合で、たとえ検査薬で陰性であっても病院で妊娠がわかることはあります。妊娠検査薬はあくまでも妊娠した可能性を知るためのものです。検査薬の結果がどちらであっても、妊娠の可能性があるようなら、産婦人科で検査するようにしましょう。

妊娠検査薬で陰性なのに吐き気や腹痛が・・・。

実際には妊娠していないのに、妊娠したかのような症状があらわれる状態を、「想像妊娠(偽妊娠)」といいます。生理が止まる、おりものが増える、微量の不正出血がある、吐き気やおう吐がある、胸やお腹が張る、乳首に黒ずみが見られる、母乳が出る、食欲不振や強い眠気がある、といった妊娠初期症状と同様な症状があらわれ、まれにお腹が大きくなる女性もいます。

想像妊娠の原因はまだ明らかになっていませんが、「赤ちゃんが欲しい」という強い願望や、逆に「妊娠したくない」という大きな不安や恐怖によって精神的に不安定になり、ホルモンバランスが大きく変わって本当に妊娠したかのような症状があらわれるのではないかと考えられています。ただし、想像妊娠で妊娠検査薬が陽性反応を示すことはありません。想像妊娠は病気ではないので治療法はありませんが、エコー検査などで妊娠を明確に否定する、精神的なストレスを取り除く、ホルモンバランスを整えることなどで、症状がなくなると考えられます。

おわりに:妊娠検査薬の結果は100%ではありません。可能性があるなら病院で検査しよう

日本の妊娠検査薬は90%以上の信頼性があるとされていますが、検査の時期や判定法などの条件を満たさない状態で使用した場合、反応がでないこともあります。妊娠の可能性があるのであれば、産婦人科で検査を受けるようにしましょう。

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