頭痛外来とは? 特徴や受診時の流れを詳しく紹介

2018/5/15

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

「頭痛外来」をご存知でしょうか?頭痛外来とは、その名の通り、頭痛全般の診断や治療を専門とする外来です。以降ではそんな頭痛外来の特徴や、受診時の流れを詳しくご紹介していきます。

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頭痛が続く…病院では何科を受診すべき?

風邪を引いたことがきっかけで頭痛が起きた場合は、一般内科を受診すれば問題ありません。しかし、風邪でもないのに頭痛が慢性的に続いたり、何度も繰り返したりする場合は、頭痛外来を受診しましょう。頭痛外来は、頭痛の治療を専門とする科です(詳しくは後述します)。

なお、脳神経や脳血管の治療を専門とする脳神経外科を受診するのもおすすめです。慢性頭痛は脳血管や脳神経、あるいは脳周辺の筋肉の異常が原因で引き起こされる可能性が高いからです。

頭痛外来とは?

頭痛外来とは、頭痛全般の診断・治療や、適した医療機関を紹介してくれる頭痛専門の科です。問診や検査を通じて、患者さんの頭痛が命には関わらない慢性頭痛なのか、それとも他の病気(くも膜下出血や脳腫瘍など)によって引き起こされている頭痛なのかを判断し、その結果に応じて適切な治療を進めていきます。

医療機関によって担当医の専門分野は異なり、脳神経外科や神経内科、内科、精神科、ペインクリニックなどさまざまです。施設によってはMRIやCT、SPECTなどの最新の医療機器が完備されており、精密な検査を受けることも可能です。

頭痛外来の受診時の流れ

頭痛外来を受診すると、基本的には以下の流れで診療が行われます。

問診

「どんな痛みを伴う頭痛なのか」「どこか痛むのか」「いつから頭痛が出始めたか」「痛みがどれくらい持続しているか」「頭痛以外に併発している症状はあるか」などを尋ね、慢性頭痛か、それとも他の疾患による頭痛かを判断します。

検査

他の病気による頭痛の可能性が高い場合、MRIやCT検査、脳波検査、神経超音波検査、血液検査などの精密検査を実施します。

検査の結果、脳などに異常が見つかった場合は、その原因疾患の治療を進めていくことになります。異常が見られなかった場合は、慢性頭痛と判断して治療を進めていきます。

鑑別診断

慢性頭痛の可能性が高い場合に行われる診断です。「頭痛ダイアリー(頭痛の経過や、日常生活への支障度合い、服用した薬と効果などについての記録)」や「MIDAS(日常生活にどれくらい頭痛が影響しているかについての質問票)」を通じて、頭痛のタイプが片頭痛か、緊張型頭痛か、群発頭痛かを判断します。

確定診断と治療方針の決定

最終的な診断結果をもとに、適した治療薬や治療方針を決めていきます。

おわりに:頭痛外来で専門的な検査を!

風邪による頭痛であれば、一般内科での対処で改善するケースがほとんどですが、慢性頭痛や病気による頭痛の場合は、専門医のいる医療機関でしっかり検査を受けることが重要です。脳腫瘍などを早期発見するためにも、頭痛でお悩みの方は、早めに頭痛外来を受診されることをおすすめします。

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