記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/5/14
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
鼻づまりと頭痛の原因としては、風邪を思い浮かべる方が多いですが、なぜ風邪で鼻づまりが起こると、頭痛も起きるようになるのでしょうか?また、風邪以外にも鼻づまりや頭痛の原因はあるのでしょうか?
風邪などがきっかけで鼻づまりを起こすと、鼻呼吸ができなくなるため、口呼吸をするようになります。しかし口は鼻よりも酸素の吸収効率が落ちるため、口呼吸だけに頼ると脳が酸素不足に陥り、頭痛が起こるようになるのです。
また、粘性の鼻水によって鼻の奥まで鼻水がつまってしまうと、頭の近くを通っている三叉神経が刺激され、より頭痛が起こりやすくなるという面もあります。
鼻づまりによる頭痛は、風邪以外に、以下の原因でも起こることがあります。
副鼻腔(鼻腔に隣接した骨内にある空洞)に細菌が侵入・増殖して、副鼻腔内の粘膜が炎症を起こしたり、化膿したりした状態を副鼻腔炎(蓄膿症)といいます。副鼻腔炎になると三叉神経が刺激されて、額や頬の周辺に痛みを感じることがあります。
花粉やハウスダストなどのアレルゲンが鼻粘膜に侵入すると、アレルギー反応によって鼻粘膜が炎症を起こし、鼻づまりが起こるようになります。これによって副鼻腔に空気が入りにくくなるために、換気が阻害された結果、頭痛が起こることがあります。
鼻づまりによる頭痛を解消するには、根本的な原因である鼻づまりを治すことが重要です。自宅で簡単に行える方法をいくつかご紹介します。
鼻から水を入れて口から吐き出すうがいです。これによって、鼻の奥までつまった鼻水もとれるようになります。
鼻の上に蒸しタオルを置いたり、入浴などで鼻を温めると、鼻の血行が良くなり鼻づまりが解消します。
日常生活に支障が出るほど鼻づまりによる頭痛がひどい場合は、すぐに耳鼻咽喉科を受診しましょう。特に風邪を放置していると、副鼻腔炎に発展し、ますます頭痛が起こりやすくなってしまいます。副鼻腔炎になると自然治癒は見込めなくなるので、早めに専門治療を進めることが大切です。