暴力的な小学生・中学生とどのように接すればよいのか

2017/3/23

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

親にとって、子どもが思春期を迎えると対処しづらくなります。多少言葉がけんか腰になるならまだしも、暴力をふるう場合もあります。子どもが自分に向かって暴力を振るうようになったとき、親はどうすればよいのでしょうか?

小学生・中学生からの暴力について

親が小学生・中学生の子どもから暴力を振るわれること自体、珍しいことではありません。ただ、こうした行為が密室で行われるため、誰にも気づかれないのです。また多くの場合、親が子どもを管理できていなかったり、親としての能力が足りないからだと自分を責めるばかりで、どのように子どもと接すればいいのかわからなくなったりします。

しかしどのような状況であったにせよ、暴力はストレスになりますし、家庭内に緊張が走ります。殴る、蹴るといった暴力を振るってくるなら、なおさらです。いら立つ小学生・中学生の態度や暴力に耐える必要はありません。ドメスティック・バイオレンス(DV)と同じく、支援を受けるべきものです。

暴力的な小学生・中学生との接し方

親の行動しだいで、子どもの行動がよくも悪くも変わります。親自身が言葉と行動が食い違っていたなら、子どもに何を注意しても聞く耳を持たないのは当然です。親自身が子どものお手本になるよう、意識することが大切です。

また、次のようなことにも気をつけるとよいでしょう。

会話を熱くさせない

小学生・中学生の怒りは、やり場のない感情や表現の現れであること、そして、小学生・中学生自身もどうしたらいいかわからなくなっていることを忘れないでください。

小学生・中学生を威嚇したり、食ってかかるような態度を取ってはいけません。また、言葉だけでなく、目や態度でも感情は伝わることを忘れないでください。親が子どもの目をじっと見ると、子どもは息苦しさを感じることもあります。まずは子どもに言いたいことを言わせてから、穏やかに話をするようにしてください。

呼吸で怒りをコントロールする

親子ともにいらだってきて会話の収拾がつかなくなってきたら、親のほうがいったん会話を止めて、5回程度深呼吸してください。その後、いら立っている子どもにも深呼吸させましょう。そうすると、お互いに怒りが落ち着いてきます。それでも落ち着かないときは、いったんその場を離れ、30分後に再び話し合おう、と伝えてください。時間を置くことで、冷静さを取り戻すことができます。

もし、子どもが叫んだり脅したりするなら、幼児と同じくと同様、しばらく好きにさせてください。

カウンセリングを受ける

子どもとの話し合いがいつもうまくいかないなら、子どもにカウンセリングを受けさせるとよいでしょう。見ず知らずの人とフランクに話し合えることのメリットは、小学生・中学生の子どもにとって大きいです。

暴力への対処

小学生・中学生の攻撃的な態度が暴力に変わることがあります。その場合、まず身の安全を確保することが大切です。

暴力は絶対的にいけないなことを伝え、落ち着くまでひとりにします。部屋や家から出ても治まらないなら、警察に連絡してください。たとえ自分の子どもだったとしても、行きすぎた暴力を振るうようなら、強硬手段に出て身を守ることのほうが重要です。このとき、親として態度をはっきりさせることも必要です。暴力だけは絶対に容認できないことを、子どもに知らせなければいけません。

また、学校に連絡して、子どもが小学校・中学校でも暴力を振るっていないかを確かめたり、カウンセリングを手配したりすることも必要です。もし、子どもがカウンセリングを受けることに抵抗しないときは、できるだけ早くカウンセラーと話をする機会を設けてください。

おわりに

小学生・中学生の子どもが暴力を振るうようになった場合、子どもにコミュニケーションの取り方と怒りを発散させる方法を身につけさせることが重要になります。こうした子どもと向き合い、親身にサポートしてくれる団体はたくさんあります。子どもがなるべく早く穏やかな気持ちを取り戻せるよう、サポートを受けるなんて情けないなんて思わず、積極的に助けを求めてください。

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