記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2025/9/17
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
仕事とストレスは、切っても切れない関係にあり、仕事のストレスを抱えている人は多いと思います。ストレスが溜まりきってしまうことは心身に健康にも好ましくありません。この記事では、スキマ時間にも手軽にできる仕事中のストレス対策について解説していきます。
仕事中には、ランチ休憩・お昼休憩(食事休憩)・小休憩など、定期的にとれる休憩があると思います。しっかり休憩と食事をとり、休む時間を作って疲労回復・ストレス解消を促す「有意義な休憩時間」を過ごすことが一番大切になってきますが、可能であればプラスアルファとして以下の対策を試してみてください。
あまり移動をしない立ち仕事も、動くことのないデスクワークでも、長時間の作業を続けることは心身に負担がかかり、ストレスが溜まる原因にもなります。可能であれば、トイレ休憩などを理由に、定期的に離席するようにしましょう。仕事が忙しい場合や尿意がない場合でも、可能であれば1時間〜2時間ごとに定期的に離席するようにすることをおすすめします。
休憩中は仕事のことを忘れてしっかり休み、メリハリをつけることもストレス解消につながります。ON-OFFの切り替えがうまくできない場合は、リラックスを促すため、ティータイムを設けることもおすすめです。ハーブティー・ガム・アロマなどは、手軽にリラックスを促すことができるので、試してみてもいいと思います。
ストレスが溜まっている状態だと、ミネラル類(カルシウム・鉄・マグネシウムなど)やビタミン類(ビタミンB群・ビタミンC・ビタミンEなど)などが消費されやすくなるといわれています。また、腸内環境は自律神経と密接な関係があるといわれており、ストレスとの関係も指摘されています。ランチタイムなど、食事休憩中に摂る食事は、丼ものや惣菜パン、おにぎりなど、ついつい炭水化物に偏りがちになります。ミネラル類・ビタミン類・食物繊維など、不足しやすい栄養をまんべんなく摂取できるように、バランスの整った食事を心がけましょう。ただし、栄養だけを考えるのではなく、できるだけ楽しめる食事になるようにしてください。
ストレッチやツボ押し・マッサージで、すぐにストレスが解消できるわけではありませんが、定期的にストレッチ・ツボ押し・マッサージを行い、筋緊張を緩めてリラックスを促すことは、ストレス解消につながる場合があります。
以下のストレッチは、仕事の合間や就寝前などのスキマ時間にできるのでおすすめです。
四つん這いになり、手を床につけた状態でお尻を後方へ突き出し、上半身をぐーっと伸ばします。この姿勢を1分間ほどキープしてください。肩まわり・肩甲骨まわりがストレッチされることで、肩こり解消にもつながります。
足を前方へ伸ばした状態で床に座り(長座)、なるべく腰が落ちないように背すじを伸ばした状態でつま先にふれてください。この姿勢を30秒ほどキープします。その後開脚して、左足のつま先に両手でふれます。次は右足のつま先にふれます。それぞれ30秒程度行ってください。下半身の筋肉をストレッチして血流を促すことは、ストレス緩和につながります。
ツボ押しは手軽にできるので、スキマ時間のリラックスにおすすめです。
新門は、手首の小指側の横ジワのくぼみにあるツボで、イライラを鎮め、緊張を緩和するといわれています。親指を当て、残りの指で手首を掴み、適度な強さで30回程度押しましょう。
合谷は、手の甲側の人差し指と親指の骨の分岐点にあるツボで、適度に刺激することで自律神経を整え、気持ちを落ち着かせるといわれています。親指を当て、左右それぞれ30回程度押しましょう。
仕事のストレスが溜まりすぎると、神経性胃炎や睡眠障害、うつ病などさまざまな健康リスクが発生する可能性があります。溜まったストレスを一度に解消することは難しいことが多く、ストレスが溜まりきらないうちにこまめに解消することが大切になってきます。スキマ時間でストレッチをしたり、こまめに休憩をとったりするなどして、うまく心身を休めるようにしてください。食生活や生活習慣を見直すことも大切です。