LGBTの定義とは!?性同一性障害とは違うの?

2018/5/24

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

近年「LGBT」という言葉は、世界中で結婚と同等の権利を認める動きなどが活発に行われていることもあり、なんとなく耳にしたことがある人もいるかもしれません。しかし内容を理解している人は3割程度という調査結果もあります。そこで今回は、LGBTの基礎的な知識についてご紹介します。

LGBTとは何の略語?どういう意味なの?

LGBTとは、体と心の性が不一致の性的少数者(セクシュアルマイノリティ)を表している言葉の総称で、以下のそれぞれの頭文字を組み合わせています。

  • Lesbian (レズビアン=女性同性愛者)
  • Gay (ゲイ=男性同性愛者)
  • Bisexual (バイセクシャル = 両性愛者)
  • Transgender (トランスジェンダー = 性別越境者)

LGBTは、大きく二つにわけられます。「L」「G」「B」は、「性的指向」といってどのような性別の人を好きになるかを表し、「T」は「性自認」といって、自分がどのように自身の性を認識しているのかを表します。LGBTという言葉は日本では2000年代から使われ始め、2015年に行われたある調査によると、LGBTの割合が日本の人口全体の7.6%いるといわれています。

L・G・B・Tそれぞれの意味

Lesbian (レズビアン=女性同性愛者)

レズビアンとは、自分のことを女性と感じていて、恋愛対象も女性である人のことをいいます。

Gay (ゲイ=男性同性愛者)

ゲイとは、自分のことを男性と感じていて、恋愛対象も男性である人のことをいいます。また似たような言葉に「ホモ」がありますが、これはホモセクシュアル(同性愛者)の略語です。ほとんどの場合、同性愛者への差別的言語として使われます。

Bisexual (バイセクシャル = 両性愛者)

バイセクシャルとは、体が男性または女性で、恋愛対象が男性と女性の両方である人のことをいいます。

Transgender (トランスジェンダー = 性別越境者)

トランスジェンダーとは、体の性と心の性が一致せず、違和感をもって生活をしている人のことをいいます。

トランスジェンダーと性同一障害との違いとは

トランスジェンダーと混同されやすいものに、「性同一性障害」(GID)があります。両者ともに体の性と心の性が一致していない人たちのことをいい、体は男性でも心は女性である人、また反対に体は女性でも心は男性である人のことを指します。

しかし、だからとってこのような人たち全てが性別適合手術などによって医療行為を望んでいるわけではないことも事実です。「トランスジェンダー」とは、体と心の性に違和感をもちながらも生活を送っている人のこと、「性同一性障害」とは体と心の性が不一致である人のうち、医療行為によって体と心の性の一致を望んでいる人のことをいいます。

LGBTは病気ではない!今後の課題とは!?

WHO(世界保健機関)は1993年に「同性愛はいかなる意味でも治療の対象とならない」としています。つまり、国際的な基準に基づくと、LGBTは病気ではないといえます。
すでに海外ではEU加盟国や米国の一部の州などの先進国で、LGBTへの差別を禁止としている「LGBT差別禁止法」が制定されています。
しかし日本ではまだその段階に至っていません。また最近では芸能人でもカミングアウトをする人が増えてきましたが、世の中には自分の性に関して苦しんでいる人もいます。
たとえば、家族からも理解が得られずに悩んでいる人がいたり、心ない人からの誹謗中傷やいじめを受けるなどがその一例です。みんながより生きやすい社会にしていくためには、まずはLGBTについての正しい知識をもち、一人ひとりが多様な生き方を受け入れていくことが必要になってくるでしょう。

おわりに:LGBTへの正しい理解が大切!

一人ひとりにさまざまな生き方があるように、LGBTの人たちにも多様な生き方があります。「自分には関係ない」と考えて、LGBTの人たちを否定したりせず、その人の個性を受け入れて生活していきましょう。

この記事に含まれるキーワード

ゲイ(9) LGBT(5) レズビアン(9) バイセクシャル(7) トランスジェンダー(2) 性同一性障害(4)