食中毒対策で電子レンジは使える?お弁当の詰め合わせものの温度は?

2018/5/28

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

お弁当を作るときや、冷凍商品を温めるときなど、電子レンジを使用する機会は多いでしょうが、食中毒の対策として電子レンジは使えるのでしょうか?食中毒対策の電子レンジの活用法について解説していきます。

食中毒対策に電子レンジで温め直すのは効果ある?

食品を加熱するとき(とくに電子レンジで温めるとき)には、以下のことに注意しましょう。

レンジでチンしたときは温度むらに注意

電子レンジはマイクロ波の当たり具合によって、加熱できている場所とあまりできていない場所ができてしまうことがあります。マイクロ波が当たっている場所については、加熱殺菌が出来ている細菌もあるので、均等に熱を加えることができれば殺菌効果が高くなりますが、中心部などがきちんと温めっていないと十分に殺菌できていない場合があるので注意が必要です。

温度が上がりきらないと逆効果にも

中途半端に加熱された場所は、細菌やウイルスが繁殖しやすい温度になっているため、そのままの状態で放置しておくのは危険です。再びレンジで加熱しても、すぐに元の数値に戻ってしまうため、温め直した食品はなるべく早く食べるようにしましょう。

途中で混ぜるとムラを減少させられる

食品を加熱するときは、途中でレンジから出して中身をかき混ぜると、均等に温めやすくなります。

鍋で再加熱をする

鍋で再加熱をしても、100%殺菌が可能というわけではありませんが、電子レンジよりは長い時間加熱することができます。また、作った料理を鍋ごと冷蔵庫に入れておくことで、そのまま加熱することができるので、再加熱をする際に便利です。

75℃で1分間の加熱を心がける

細菌の種類により異なりますが、一般的に75℃で1分間ほど加熱すると食中毒菌の殺菌効果が得られます。

食中毒対策では、お弁当の詰め物は熱いまま入れたほうがいい?

卵焼きやおかずなどもしっかりと加熱をしてから入れるようにしましょう。
また、冷凍庫に入れていた肉や魚は、事前に解凍してから調理しないと、中身が生焼け状態になってしまいます。中心部まで火が通っているかきちんと確認しましょう。
特に、ハンバーグ・肉団子・唐揚げなどは軽く温めた程度では、加熱が不十分になることが多いので、小さく切ってから加熱するなどの工夫をしましょう。

ただし、おかずを冷まさずにお弁当箱に詰めてしまうと、水分が付着し最近が繁殖しやすい温度(10℃〜60℃)になってしまいます。そのため、おかずはしっかりと冷ましてからお弁当箱に入れるようにしましょう(入れる際は菜箸などを使ってください)。自然解凍できる食品や、作り置きの食品を冷凍保管しておくと便利です。また、お弁当箱の中に冷凍の一口ゼリーなどを入れておくと、保冷剤としても使えるので活用しましょう。

食中毒対策になる食べ物の扱い方は?

買い物

  • 消費期限を確認する
  • 生鮮食品(肉や魚)や冷凍食品は最後に買うようにする
  • 生鮮食品はビニールに小分けにして袋に入れる
  • 食品の鮮度が落ちるのを防ぐため、早めに帰宅する

家庭での保存

  • 購入した食品はすぐに冷蔵庫や冷凍庫に入れる
  • 生鮮食品は袋や容器に入れて、他の食品と分ける
  • 生鮮食品を調理する前は必ず手指をよく洗う
  • 冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫は−15℃以下にする
  • 冷蔵庫や冷凍庫に詰めすぎないようにする

下準備

  • 調理前に手を石鹸で洗う
  • 食材を流水で洗う
  • 生肉や魚の汁が、生で食べるもの(サラダや果物)や調理済みの食品にかからないようにする
  • 生肉や魚、卵を触った後は手を洗う
  • 包丁やまな板は食品の種類ごとに使い分ける(肉用、野菜用など)
  • 冷凍食品は使う分だけ解凍する
  • 冷凍食品の自然解凍は避ける
  • 使用済みの布巾やタオルは熱湯で煮沸後、しっかり乾かす
  • 使用済みの調理器具は熱湯や台所用殺菌剤で殺菌する(特に生肉や魚の調理後)

調理

  • 調理前に手を石鹸で洗う
  • 肉や魚は中心部を75℃で1分間以上加熱する

食事

  • 食事前に石鹸で手を洗う
  • 食器は清潔なものを使う
  • 料理は長時間室内に放置しないで、保管する際は冷蔵庫などに入れる

残った食品

  • 食品を扱う前に手を洗う
  • 保存する容器は清潔なものを使う
  • 温め直すときも十分に加熱する
  • 時間が経ち過ぎたものや怪しいものは処分する

おわりに:電子レンジの使い方を工夫しよう

結論として、電子レンジで食中毒を完全に防ぐことはできませんが、使い方を工夫することで、食中毒になるリスクを減らすことができます。また、食品を触る前には手洗いをしっかりと行うようにしましょう。

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