食中毒の原因になる細菌にはどんなものがあるの?

2018/7/18

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

食中毒の原因となる細菌にはどのようなものがあるのでしょうか?またどのような食品に含まれているのでしょうか?ここでは、食中毒の原因となる細菌を種類別に解説していきます。

食中毒の原因となる細菌と代表的な食品は?

感染型

  • カンピロバクター
    肉類・生乳・飲料水などに多く、犬や猫、小鳥などの腸管にも存在しています。
  • 腸炎ビブリオ
    海水にいる魚介類に多いので、刺身や寿司には注意が必要です。また、水温15度以上で増殖するため、夏場に発生しやすいです。
  • サルモネラ
    鶏肉・牛肉のたたき・牛のレバー刺・卵などの他、それらの加工品で加熱が不十分なものに多く発生します。

感染型(生体内毒素型)

  • 腸管出血性大腸菌(O157など)
    牛肉・ハンバーガー・ローストビーフ・生乳・サンドイッチ・サラダ・飲料水などに多く発生します。
  • セレウス菌(下痢型)
    牛肉・豚肉・鶏肉、およびその加工品(ハム・ソーセージ)、スープ・バニラソースなどに多く発生します。
  • ウェルシュ菌
    酸素がある所を嫌うため、加熱調理後、長時間放置された料理などに多く発生します。鶏肉の煮付け・シチューなどに注意しましょう。

毒素型(食品内毒素型)

  • ボツリヌス菌
    酸素のある場所では増殖できないので、真空パック入り食品・瓶詰め・缶詰・発酵保存食品などの食品に多く発生します。
  • セレウス菌(嘔吐型)
    チャーハン・ピラフ・おにぎり・仕出し弁当・スパゲティなどに多く発生します。
  • ブドウ球菌
    人の手指に触れて感染するので、おにぎり・寿司・サンドイッチ・和菓子などに多く発生します。

食中毒はどのくらいで症状が出るの?

原因となる細菌の種類や、食べた量により、発症するまでの潜伏期間は異なりますが、食品内で細菌により作られた毒素が原因の場合は、潜伏期間が短いことが多いです。
食中毒により起こる下痢は水分量が多く、粘液や血液が混じることもあります。また、発熱した場合は風邪と間違えて処置が遅れないように注意しましょう。
細菌別の潜伏期間は以下のようになっています。

感染型

  • カンピロバクター:1~7日間
  • 腸炎ビブリオ:10~20時間
  • サルモネラ:6~48時間

感染型(生体内毒素型)

  • 腸管出血性大腸菌(O157など):3~9日間
  • セレウス菌(嘔吐型):6~19時間
  • ウェルシュ菌:8~22日間

毒素型(商品内毒素型)

  • ボツリヌス菌:6~15時間
  • セレウス菌(嘔吐型):30分~6時間
  • ブドウ球菌:2~4時間

おわりに:重症の場合はすぐに医療機関を受診しましょう

食中毒の原因となる細菌や食品は様々あり、潜伏期間もそれぞれ異なります。肉や魚などだけではなく、密閉してある瓶詰めや缶詰などに繁殖する細菌もあるので、保存食などにも注意が必要です。食事の後に具合が悪くなり、症状が重いようであれば、すぐに医療機関を受診しましょう。

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