甲状腺機能低下症の食事で気をつけることは?おすすめの食べ物は?

2018/5/30

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

甲状腺機能低下症とは、甲状腺の機能低下によって甲状腺ホルモンが正しく作り出せなくなってしまう病気です。治療のためには、食事療法が重要になってきますが、どのような食事を摂ればいいのでしょうか。
この記事では、甲状腺機能低下症の人の食事の注意点について説明しています。

甲状腺機能低下症の食事で気をつけることは?

甲状腺機能低下症の方が食事で最も気をつけなければならないのがヨードです。
ヨードとはヨウ素ともいわれ、身体にはなくてはならないミネラルです。
実際に健康食品の多くにヨードが含まれています。

ヨードは甲状腺ホルモンの主原料となり、甲状腺の中にヨードが取り込まれることで甲状腺ホルモンが作られます。
ヨードは甲状腺ホルモンを作るために必要であり、健康に欠かせない栄養である一方、過剰に摂ってしまうと甲状腺ホルモンが作られなくなってしまうという特徴を持っています。
そのため、もともと甲状腺機能が低下している方ではヨードの摂りすぎに注意しなければなりません。

ヨード(ヨウ素)を多く含む食べ物は?

ヨードは日本人が口にする食品の多くに含まれています。
特に多く含まれているのが海藻類で中でも昆布は群を抜いて多く含まれています。生の昆布だけでなく昆布から加工されている佃煮や漬物、おかしやおつまみにもヨードは含まれています。また、昆布だしを使用している調味料や昆布茶などにもヨードが含まれています。

昆布の次にヨードが多く含まれているのがひじきで、そのほかにもわかめ、のり、寒天、ところてん、もずくにも含まれています。
また、普通の卵はヨードの含有量は少ないもののヨード卵®など、ヨードが多く含まれているタマゴもあります。
さらに少量ではあるものの肉や魚にもヨードは含まれています。

甲状腺機能低下症を改善する食べ物は?

甲状腺機能低下症を改善させる食べ物はさまざまあります。
まずは主食の面ですと玄米や分づき米、全粒粉で作ったパンや麺類といった未精白穀物が良いとされています。
甲状腺機能低下症では代謝機能が低下するためビタミンB群(ビタミンB1、B2、B6、ナイアシンなど)、ミネラルを摂り、エネルギーを作ることが必要です。

そのため、前述した玄米などの未精白穀物に加えて大豆などを摂取すると効果的と考えられています。
他にも牡蠣、魚介類、アーモンド、納豆、玄米、玄米発酵食品といった甲状腺機能を正常化させる亜鉛を多く含む食品や生姜、にんにく、山椒、ニラといった代謝を促進させる食品。ぎんだら、やつめうなぎ、かぼちゃ、春菊、ほうれん草、小松菜、にんじん、あしたば、なずな、干し海苔といったビタミンAを多く含む食品が甲状腺機能低下症の改善に効果が期待できます。

控えたい食べ物は?

甲状腺機能低下症を患った方は菜の花、京菜、青梗菜、ター菜、白菜、蕪、大根を控えましょう。これらのアブラナ科に属する野菜はゴイトロゲンと呼ばれる抗甲状腺物質が含まれているため食べ過ぎることで甲状腺機能低下症を悪化させる可能性があります。
また、アルコール、カフェイン飲料、白砂糖も控えたほうが良いでしょう。

さらに、外食やお惣菜などの中食も避けたほうが無難です。しかし、どうしても避けられないという場合は和食や「和風○○」というメニューよりも洋食を選択するようにしましょう。
和食や和風の冷凍食品やカップ麺類などの加工食品も、昆布エキスが含まれていることがあるため控える方がいいでしょう。

おわりに:食事を見直せば甲状腺機能低下症を改善できるかも

甲状腺機能低下症の方はヨードを含む食品を過剰摂取すると病状を悪化させてしまう可能性があります。
特に昆布やヒジキなどの海藻類にはヨードが多く含まれているため過剰摂取への注意が必要です。
昆布に至っては日本人の食生活でエキスとして外食や冷凍食品など幅広く使用されており、甲状腺機能低下症の場合は控えていきたいものです。
また、甲状腺機能を改善させる食品もさまざまあるためうまく選択しながらバランスよく摂取し、甲状腺機能低下症の改善に役立てていきましょう。

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