記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/6/19
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
難聴と診断された場合、耳を聞こえやすくするために補聴器の購入が必要になってきますが、補聴器の値段はどれくらいするのでしょうか?価格の目安やいくらくらいの補聴器が良いのか、子供の補聴器の値段相場など詳しく解説していきます。
補聴器の値段にはかなりの幅があり、片耳50万円以上するものもあれば5千円以下のものもあるため、平均を割り出すのは難しいです。あくまで相場ですが、通販で買えるものだと5千円〜7万円前後のものが多く、店頭販売では4〜50万円以上のものが取り扱われていることが多いです。
値段はメーカーや搭載機能、聴力の程度、そして補聴器のタイプによっても異なります。タイプごとのおおよその値段は、以下の通りです。
補聴器の値段の違いは、補聴器の搭載機能や性能の差から生まれています。
補聴器には小さなパソコンのようなものが内蔵されており、それが音の制御をしているのですが、値段の高い補聴器は使用者の聴力に合わせた細かな調整機能や、雑音を抑えて声が聞き取りやすくなる機能、ハウリング(マイクがスピーカーの音を拾ったときに生じる、キーン、ピーといった耳をつんざくような音)を抑制する機能などが搭載されています。一方、安い補聴器の多くは簡易式補聴器のため、音質の調整ができず本格的な使用には向かないものがほとんどです。
そのため、長期的な使用を検討しているのであれば、聴力に合わせて音質の調整ができる10万円以上の補聴器がおすすめです。ただし、値段が高ければ高いだけ聞こえやすいかというと一概にそうとはいえず、使用環境やどれくらいの機能を求めるかによって、その人に合った補聴器は異なります。実際に使用する場所で試すのが一番なので、可能であればレンタルして比較することをおすすめします。
子供の補聴器の値段も大人用とそこまで変わらず、片耳2万円程度で買えるものもあれば、50万円するものもありさまざまですが、基本的には安すぎず高すぎない片耳10〜15万円ほどの耳かけ型補聴器をおすすめします。
まず、高い値段の補聴器は雑音抑制機能が搭載されていることが多いのですが、6歳以下の小さなうちは、小さな音から大きな音まであらゆる音を聞き、音の区別を覚えることが大切になります。このため雑音抑制機能があると逆に、耳の成長の妨げとなってしまう恐れがあるのです。
一方、10万円以下の安い補聴器では、聴力に合わせた音質調整機能が備わっていないことがほとんどなので、聴力が日々変化しやすい小さな子供には適しません。
そして、子供の間は耳の形状が安定せず、小さすぎる補聴器は誤飲や紛失の危険性もあるため、耳あな型補聴器ではなく耳かけ型補聴器の方がおすすめです。
補聴器は数千円で買えるものもあれば、50万円以上するものもあり、値段はピンキリです。基本的には自分の聴力に合って音質調整をしてくれるものが望ましいので、10万円以上のものを購入されることをおすすめします。ただ、用途や環境によって適した補聴器は異なるので、専門の販売員や医師などと相談の上、じっくり選ぶようにしましょう。