体重コントロールやむくみの軽減にも!妊娠中に運動するなら水泳を!

2017/4/12

前田 裕斗 先生

記事監修医師

国立成育医療研究センター フェロー

前田 裕斗 先生

妊娠中に運動をすると、合併症のリスクが低下したり、便秘が解消したり、
さらには赤ちゃんの健康状態が向上したり、などなどメリットがいっぱい。

でも、
「そんなことはわかっているけれど身体が重くて…」と気が進まない妊婦さんへ。

身体の重さを気にせず、さらにはむくみの改善や体重の維持まで期待できる――
そんな理想的な運動があるんです!

それは、「水泳」。
詳しいメリットについては、以下でご紹介していきます!

妊娠中の水泳がおすすめな理由は?

ヨガやウォーキングなど、妊娠中でもできる運動はたくさんありますが、そんな中でも水泳がおすすめな理由について詳しく解説していきます。

身体の重さを気にせず運動できる

水中では身体にかかる重力が地上の10分の1になるので、身体が軽くなったように感じ、負担なく運動することができます。

足のむくみが軽減+血流が改善

水圧によって体液は細胞組織から静脈に戻され、腎臓で尿として排出されます。また血液循環が促進され、下肢に血液がたまらないようになるので、むくみの改善と血流の改善につながるのです。

分娩が楽になる

水泳によって筋力を維持し、持久力を高めることで出産が楽になることも期待できます。

その他のメリット

ほかにも、
・坐骨神経痛を和らげる
・カロリーを消費することで適切な体重を維持できる
といったメリットがあります。

安全に水泳をするために

水泳は妊婦さんへの負荷が少ない安全な運動ではありますが、以下の点にも注意するよう心がけましょう。

プールにはそっと入る

赤ちゃんは、環境圧の変化にうまく対応できません。飛び込むのはやめてください。

息を止めない

赤ちゃんには酸素が必要なので、泳いでいる間しっかり息継ぎをし、呼吸が途切れないようにしてください。

プールサイドでは慎重に歩く

お腹に赤ちゃんがいることで、重心の位置が変わっています。プールサイドやロッカールームなどの滑りやすい場所を歩くときは特に注意してください。

妊婦さん向けの水泳メニュー

「ほとんど泳いだことがない」という初心者の方から中・上級者の方まで、妊婦さん向けの運動メニューをご紹介します。

初心者向け

始めのうちは楽なメニューで構いませんが、最終的には週に3〜4日、一日30分間の水泳ができるようになるのが目標です。息が切れない適度なペースを維持することを心がけてください。

「ただ泳ぐだけだと少しつまらない」という方は、以下のメニューから好きなものを3つ選び、それぞれ10分ずつ行って計30分間運動しましょう。

・平泳ぎでプールの端から端まで行き、クロールで戻ってくる

・背泳ぎ(1回水をかいて腕を入れ替えるのではなく、2回かいてから腕を入れ替える)

・全速力で泳ぎ、息が正常に戻るゆったりしたペースで泳いで戻ってくるのを繰り返す

・バタ足とカエル足を練習する(ビート板を持ってバタ足で行き、カエル足でスタート地点まで戻る)

中級者・上級者向け

水泳が大好きな中級~上級者の方は、1,500m以上泳ぐことも可能です。泳ぎ方はなんでも構いません。なお、水泳には慣れていると思いますが息切れしないように注意してください(あなたの息切れは、赤ちゃんも息切れしているサインです)。

下記のメニューを実践してみましょう。

1.適度なペースで約90mを5セット泳ぎ、セット間で10~20秒の休息をとる。終わったら、1分間休憩してストレッチする

2.フォーム重視で約45mを6セット泳ぎ、セット間で20〜30秒の休息をとる。終わったら1分間休憩する

3.スピード重視で、約90mを10段階中8くらいの力で10セット泳ぐ。セット間で10〜30秒の休息をとり、終わったら1分間休憩する

4.ビート板を持って、キックだけで4往復する

5.ビート板を置き、ゆったりしたペースでさらに4往復してクールダウンする

水泳時の注意!

健康状態にかかわらず、妊婦さんの場合は水泳中に痛みを感じることがあります。もしも水泳中に下記のような症状が出たら、すぐに泳ぐのをやめて病院を受診しましょう。

・鋭い痛み
・息切れ
・めまい
・膣からの出血
・子宮の収縮
・胎動が感じられなくなる

また、混雑しているプールは感染症や人とぶるかるリスクがあるため、なるべく避けるようにしましょう。

おわりに:妊婦さんにとって、水泳はたくさんのメリットが!

ウォーキングは手軽で効果的な運動ではありますが、身体が重くなった妊婦さんにとっては動きづらいというデメリットがあります。でも水泳なら、重さが気にならないだけでなく、むくみの改善から出産時のための筋力維持まで期待できるのでメリットはたくさん!
安定期に入るまではいずれの運動も無理して行わないほうがよいですが、体調の良いときは、上記でご紹介した軽いメニューから、水泳を始めてみてはいかがでしょうか。

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