処方薬で副作用が出る原因は?副作用が出たときの対処法は?

2019/3/29

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

ドラッグストアなどで患者の自己判断で購入・使用する市販薬よりも、症状や体質に合わせて医師が選ぶ処方薬は、副作用が出にくいと言われています。しかし、まれに処方薬によって副作用が現れることもあります。今回は処方薬で副作用が出るケースについて、その理由や適切な対処法を解説します。

処方薬で副作用が出るのはなぜ?

処方薬の使用・服用で副作用が出る原因としては、「薬そのものの成分が原因の場合」と「薬の飲み方が原因の場合」という2つの場合が考えられます。以下、それぞれ解説していきます。

処方薬そのものの成分・作用が原因で、副作用が出るケース

効き目の強い薬ほど、副作用が現れるリスクが高くなります。このため、医師の見込みよりも効き目が強く現れたり、患者の体格や体質に対して作用が強すぎた場合などには、処方薬による副作用が現れることがあります。

処方薬との相性・使い方・飲み方が原因で、副作用が出るケース

薬との相性や利用法、服用方法が原因で副作用が現れる原因として、いかのようなことが考えられます。

患者の体質と処方薬の相性に問題がある

薬には添加物として、卵や牛乳などアレルゲンとなり得る食べ物・物質由来の成分が含まれていることがあります。このため、患者の体調や体質・アレルギーによっては、処方薬の成分が体に合わず副作用が出てくる可能性が考えられます。
患者の薬の飲み合わせに問題がある
複数の薬を一緒に使用するとき、組み合わせによってはお互いに作用を打ち消し合ったり、必要以上に作用を強めて副作用を引き起こす危険性があります。
患者の食事と処方薬の相性に問題がある
薬を処方してもらうとき、医師や薬剤師から薬を使用・服用するときに、一緒に摂取してはいけない飲食物を説明される場合があります。これを聞き逃していたり、うっかり食べてしまったりすることで、副作用が起こる恐れがあります。

副作用が出たときの対処法は?

処方薬を使用・服用した時に副作用が疑われるような症状が出た場合は、決して自己判断せず、薬を処方した医師または薬剤師に相談してください。

また、休診日や定休日などで医師・薬剤師に連絡して指示を仰ぐのが難しい場合は、以下のような機関のサイトや電話窓口に連絡して、相談してみるのもよいでしょう。

薬の副作用が出たときの正しい対応は、現れている症状の種類や程度、原因薬の種類や特徴によっても異なります。どのように対応すればよいかは、かかりつけの医師もしくは処方薬を出してもらった薬剤師にまず相談しましょう。

薬の副作用で治療が必要になったら

用法・用量を守って処方薬を服用したにもかかわらず、薬の副作用で入院など一定以上の治療が必要になる健康被害を受けた場合は、医薬品副作用被害救済制度を利用できます。

医薬品副作用被害救済制度は、薬を適切に使用したにもかかわらず、副作用が起きて深刻な健康被害を受けた方を迅速に救済することを目的に設けられた公的制度です。すべての薬の副作用、健康被害を対象にしているわけではないものの、機構が定める対象に該当していれば、救済制度を適用してもえらえる可能性があります。

医薬品副作用被害救済制度の救済方法は?

医薬品副作用被害救済制度による被害者への救済は、受けた健康被害の程度や内容により、以下いずれかの方法・内容で実施されます。

医療費の給付
薬の副作用に対する治療にかかった費用のうち、自己負担分の実費を補填する
医療手当の給付
薬の副作用によって生じた治療に伴う費用のうち、病院までの移動費など、入院・治療以外にかかった医療費用を一定額補填する
障害年金の給付
薬の副作用により、日常生活が著しく制限されるレベルの障害が残ってしまった18歳以上の方に対し、その生活を助ける目的で補填する
障害児養育年金
薬の副作用により、日常生活が著しく制限されるレベルの障害が残ってしまう18歳未満の方とそのご家族に対し、今後の養育を助ける目的で補填する
遺族一時金
薬の副作用により生計を主に担う人が死亡した場合に、遺された家族の生活費を補填する目的で見舞金として給付する
葬祭料
薬の副作用により死亡した人の葬儀を行うための資金を一定額補填する

なお、医薬品副作用被害救済制度を受けるための具体的な内容や新生の方法は以下ページに掲載されています。

▶︎ 医薬品副作用被害救済制度に関するQ&A | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

おわりに:薬との相性や、他の薬や飲食物との飲み合わせで副作用が出ることもある

病気を治すために処方された薬であっても、薬の作用や服用する方の体質、また服用するときの状況によっては副作用が現れることもあります。副作用が疑われる症状が出たら、決して自己判断はせず、かかりつけの医師や薬剤師に相談するか、専門の相談窓口に連絡して対処法を確認してください。また、入院が必要になるほど重度の副作用が現れた場合には、医薬品副作用被害救済制度を利用できる可能性があることも覚えておきましょう。

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