1日に摂取してよい塩分量ってどのくらい?

2019/6/13

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

日本人は、塩分摂取量が多いことが知られています。塩分を摂りすぎると血圧の上昇やむくみといった不調を招きやすくなるため、日ごろから塩分控えめを心がけることが大切です。この記事では、1日の塩分摂取の目安や減塩の工夫などをご紹介します。

1日に摂取してよい塩分量はどのくらい?

塩分摂取量の目安は、各機関によって以下のように定められています。

  • WHO世界保健機関…5g未満
  • 厚生労働省…男性8g、女性7g
  • 高血圧学会…6g未満

このように、それぞれの機関によって目安の上限が異なっています。ちなみに、厚生労働省が公表している日本人の平均塩分摂取量は、1日あたり男性は11.1g、女性では9.4gで、基準よりも多いことがわかっています。

塩分を摂りすぎるとどうなるの?

塩分を多く摂った場合、摂りすぎた分は体外へ排出されます。しかし、普段から過剰に摂取していると体内に残ってしまうことがあり、以下のような症状があらわれる場合があります。

血圧上昇

体内のナトリウム濃度が高くなると、体は適正なナトリウム濃度に下げようとします。すると、細胞にある水分が血液中に移動して血流量が増えます。血圧は、血流量や心臓が血液を全身に送り出す心拍出量などによって決まるため、血流量が増えることによって血圧も上がることが知られています。

むくみ

体液は血管内外にあり、動脈から漏れ出た体液は静脈での再吸収やリンパ管からの排出などによりバランスを保っています。しかし、塩分を多く摂ることによって血管外に漏れ出る体液が増え、再吸収と排出のバランスが崩れてむくみが引き起こされます

喉の渇き

血液中の塩分濃度が上がると、体は塩分濃度を下げようとして細胞にある水分が細胞外へ出ていくため、喉が渇きやすくなるといわれています。

1日あたりの塩分摂取量を抑えるには?

塩分摂取量を下げるためには、主に以下のようなものが挙げられます。

表示されている塩分量をチェックする

外食やコンビニで食べ物を買う場合には、表示されている塩分量を確認してみましょう。また、かまぼこやちくわなどの練りもの、ベーコンやハムなど肉の加工食品は塩分が多いことが知られています。

汁ものなどのつゆは残す

うどんやラーメン、そばなどには1食で約5gほどの塩分が含まれているといわれています。このうち、スープの塩分量は約3gほどであるため、全部飲みきらずに残すと塩分の過剰摂取を防ぐことができます。

調味料を上手に活用する

調味料の使い方によっては、塩分を減らせる可能性があります。たとえば、顆粒の和風だしには塩分が含まれているため、昆布やかつおなどを使って自分でだしを取ると塩分を減らすことができます。また、コショウなどのスパイス、ミョウガやハーブなどの香味野菜、すだちなどの柑橘類、お酢などで料理にアクセントをつけることもおすすめです。

調味料を計って使う

食事に含まれる塩分の70%が調味料に含まれていると考えらえています。たとえば、醤油は大さじ1杯で2.5g程度、みそは大さじ1杯で2.0g程度の塩分が含まれているといわれています。計ってから料理をすることにより、摂りすぎることを予防し、塩分量を意識することにもつながります。

おわりに:日ごろから塩分摂取量を意識して、塩分を摂りすぎないようにしましょう

塩分を摂りすぎると、むくみや血圧上昇などの症状がみられるだけでなく、高血圧や心臓病などにつながる恐れもあります。日頃から塩分の量に気をつけた生活を心がけて病気を防ぐようにしましょう。

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