遊離アミノ酸ってどんな働きをするもの?

2019/8/8

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

私たちの体を作り、生命と健康を維持するにはアミノ酸が欠かせません。人間の体内にはさまざまな種類のアミノ酸が存在していて、それぞれが役割を持っています。この記事では、私たちの体に存在するアミノ酸のうち「遊離(ゆうり)アミノ酸」と呼ばれる種類について、その種類・特徴・働きなどをご説明します。

遊離アミノ酸とは

遊離アミノ酸とは、タンパク質と結合せずに、独立したアミノ酸の状態で体内に存在するものです。肝臓や筋肉などの臓器・組織のほか、血液中にも多く混入しており、アミノ酸が不足している箇所で吸収され、タンパク質の原料となります。

反対に、組織でタンパク質が分解されたときにアミノ酸が生成されたり、余ったりしたときには、遊離アミノ酸となって血液中に放出されるのです。

遊離アミノ酸の種類や働きは?

遊離アミノ酸の代表的なものとして、テアニン、オルニチン、シトルリン、タウリンの4種類があります。

テアニン

脳や神経機能に作用して興奮を抑え、心身をリラックスする作用があるとされる遊離アミノ酸です。茶葉に多く含まれ、他のアミノ酸とともにお茶のうまみのもととなっています。

オルニチン

主に肝臓での栄養素の分解・代謝に使用される遊離アミノ酸で、筋肉の合成や運動疲労の軽減、睡眠の質の改善、成長ホルモンの促進にもかかわっています。シジミやまぐろ、ひらめなどの魚介類のほか、チーズやえのきなどにも含まれ、摂取することで二日酔いの軽減や疲労回復効果が見込めます。

シトルリン

血管拡張作用による運動機能の向上、血流改善による冷えやむくみの改善、肌の保湿効果などが見込めるとされる遊離アミノ酸です。スイカやメロン、キュウリ、冬瓜、ゴーヤ、ヘチマなど、ウリ科の植物に多く含まれます。

タウリン

肝臓の機能を活発にして機能を強化し、血中のコレステロール値や中性脂肪値を減らしたり、血圧を適性に保ち、糖尿病の予防・治療効果も期待できる遊離アミノ酸です。カニ、イカ、タコ、エビや貝類、アジやサバなどの青魚、血合いの多いブリやカツオにも多く含まれます。ただし、水溶性のため調理と食べ方には注意が必要です。また、最近はタウリンは栄養ドリンクに含まれる代表的な成分としても知られています。

遊離アミノ酸を積極的に摂取することで、体をつくっている必須アミノ酸・非必須アミノ酸の働きを助けることができ、身体機能の回復・向上にもつながります。特定の種類だけでなく、幅広くさまざまな食品からアミノ酸を摂取することをおすすめします。

おわりに:遊離アミノ酸には、さまざまな働きがあります。

人体に存在するアミノ酸のうち、遊離アミノ酸タンパク質と結合しない状態で臓器や血中に存在しています。代表的なものとして、テアニン、オルニチン、シトルリン、タウリンの4種類があり、それぞれが肝臓や血管の機能向上、疲労の回復、肌の保湿など特徴的な作用を持っています。日々の食事から積極的に摂取すると健康効果が期待できますので、ほかのアミノ酸とあわせて摂るようにしましょう。

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