高齢者の睡眠リズムを整える生活習慣とは
2026/4/29
年齢とともに睡眠の形は変わる
高齢になると、若いころより早く眠くなり、朝早く目が覚めることがあります。夜中に何度か目が覚める、眠りが浅いと感じることも珍しくありません。これは加齢に伴う体内時計や睡眠の変化が関係しているとされています。
ただし、眠れない状態が続き、日中の強い眠気、気分の落ち込み、集中力の低下、転倒、生活への支障が出ている場合は、単なる年齢のせいと決めつけないことが大切です。痛み、頻尿、かゆみ、呼吸の問題、薬の影響、認知症、うつ状態などが関係していることもあります。
朝の光と日中の活動が夜の眠りを支えます
睡眠リズムを整えるには、朝の過ごし方が大切です。起床後にカーテンを開けて光を浴びる、朝食をとる、日中に体を動かすといった習慣は、体内時計を整える助けになります。外出が難しい場合でも、窓際で過ごす、室内で軽い体操をする、家事や趣味の時間をつくるなど、できる範囲で活動量を保ちましょう。
昼寝は短時間であれば休息になりますが、夕方近くまで長く眠ると夜の寝つきに影響することがあります。日中に眠気が強い場合は、夜間の睡眠だけでなく、薬、活動量、食事量、体調の変化を確認します。
夜は、寝る直前の強い光や長時間の画面視聴を控え、寝室を落ち着いた環境に整えます。入浴は体を温めてリラックスにつながりますが、熱すぎる湯や長湯は負担になることがあるため、体調に合わせましょう。
眠れないときに焦りすぎないことも大切
眠ろうと強く意識するほど、緊張して眠りにくくなることがあります。寝床で長く過ごしすぎると、寝床が「眠れない場所」と感じられることもあります。眠れない時間が続く場合は、いったん寝床を離れて静かに過ごし、眠気が戻ってから再び横になる方法が合う人もいます。
寝酒は寝つきをよく感じさせることがありますが、睡眠の質を下げたり、夜間の転倒や脱水につながったりすることがあります。睡眠薬を使っている人は、自己判断で増やしたり中止したりせず、眠気、ふらつき、物忘れ、転倒がある場合は医師に相談しましょう。
家族や介護者は、本人の睡眠だけでなく、日中の様子も確認します。夜間に混乱する、急に落ち着かなくなる、昼夜逆転が進む場合は、せん妄や認知症、感染症、脱水、便秘、薬の影響などが隠れていることがあります。
医療機関に相談したい睡眠の変化
不眠が長く続いて生活に支障がある、日中に強い眠気がある、いびきや呼吸が止まる様子がある、夜間の転倒が増えた、急に混乱が出た、意識がぼんやりするなどの場合は、医療機関に相談しましょう。
特に、急な意識障害、呼吸困難、強い胸痛、片側の手足の動かしにくさなどを伴う場合は、睡眠の問題として様子を見るのではなく、速やかな対応が必要です。
睡眠を整える目的は、長く眠ることだけではありません。日中を安全に、気分よく過ごせることが大切です。朝の光、日中の活動、食事、入浴、寝室環境を少しずつ整え、本人に合った生活リズムを見つけましょう。











